タイ警官、中国人客に特別待遇＝空港からホテルまでエスコート

　【バンコク時事】タイの警官が中国人観光客の入国手続きを優先的に済ませた上、ホテルまでエスコートする「ＶＩＰサービス」の副業を行っていたことが明らかになり、批判を浴びている。プラユット首相は不快感を表明し、関与した全警官の処分を指示した。 　サービスを利用した女性が動画サイトに投稿したのがきっかけで判明した。女性はバンコク近郊のスワンナプーム国際空港で飛行機から降りた後、待っていた男性に連れられて並ばずに入国手続きを完了。到着ロビーの外で待機していた車に乗り、サイレンを鳴らす白バイ風のバイクの先導で、約１２０キロ離れたリゾート地パタヤのホテルに１時間で到着した。 　料金はバイクの先導が６０００バーツ（約２万３７００円）、車は７０００バーツ。空港の入国手続きは時間によっては長蛇の列ができる。また、バンコク周辺は慢性的に渋滞が起きており、女性は大幅に時間を短縮できた。 　ダムロンサック警察長官は事実関係の調査を開始したことを明らかにし、「警官による副業の実態を詳しく調べるよう命じた」と語った。　【時事通信社】