韓国、初の月探査衛星打ち上げ＝ＢＴＳ曲送信実験も

　【ソウル時事】韓国初の月探査衛星「タヌリ」が米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から５日（現地時間４日）、米宇宙企業スペースＸのロケットで打ち上げられた。１２月に月上空約１００キロの目標軌道に到達し、月を周回する予定。韓国政府は２０３１年に月へ着陸する探査機の打ち上げを目指す。 　韓国政府は６月、初の国産人工衛星発射用ロケット「ヌリ号」の打ち上げを成功させ、宇宙技術分野での実績作りを進めている。「タヌリ」は韓国語の「月」と「享受する」を合わせた造語。 　科学技術情報通信省によると、探査までの任務を成功させれば日本や米国、ロシア、中国、インド、欧州連合に続き７番目になる。タヌリはロケットからの分離後、地球との交信や目標とする経路への進入に成功した。計画には米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）も協力した。 　月周回の期間は１年を予定し、月面の測定や宇宙インターネットの通信実験も行う。男性音楽グループ「ＢＴＳ」の曲「Ｄｙｎａｍｉｔｅ」も地球に送信するという。同省高官は一連の任務で「月面着陸に使える技術を得ることができる」と期待した。　【時事通信社】 〔写真説明〕４日、米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられる韓国初の月探査衛星「タヌリ」を搭載したロケット（ＥＰＡ時事）