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安倍戦略「日本を変革した」=米と共通のビジョン―元高官ら功績しのぶ


 【ワシントン時事】安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件から15日で1週間。米国内では安倍氏の内外での功績がシンクタンクやメディアで議論されるなど波紋はなお収まらない。今日の日米関係に安倍氏が果たした役割は何だったのか。オバマ、トランプ両政権の元高官らに追悼の言葉と評価を聞いた。  安倍氏は2012年12月に首相の座に返り咲くと、翌年2月に訪米してオバマ大統領と会談。当時、ホワイトハウスでアジア上級部長を務めていたラッセル元国務次官補は「大統領はこの時、安保や経済の分野で共通のビジョンを持つ日本人のパートナーと初めて出会うことになった」と振り返った。  安倍、オバマ両政権は15年に日米防衛協力のガイドライン(指針)を改定し、16年には環太平洋連携協定(TPP)に署名した。ラッセル氏は「安倍氏は国内、地域、世界に向けて重要なものを示していった。それは日本に変革をもたらした」と評価する。  一方で、安倍氏が日本の外交・安全保障政策の転換を積極的に図った背景には「米国が本当に中国や北朝鮮などの挑戦と対峙(たいじ)できるのかどうか懐疑的な部分があったのでは」との見方を示した。「安倍氏は観念的なナショナリストであり、完全な現実主義者でもあった」とも述べた。  安倍氏は17年に就任したトランプ前大統領と蜜月関係を構築。トランプ氏に仕えたマクマスター元大統領補佐官(国家安全保障担当)は、「安倍氏は明確なビジョンを持ち、実行できるまれに見る人物だった。そのために世界の指導者と強い関係を結んだ」と指摘する。  各国がトランプ氏の「米国第一主義」に戸惑う中で「安倍氏はトランプ氏の好悪を理解し、それを日米関係の強化に結びつけた。自衛隊の強化や、『インド太平洋』での安全保障上の貢献を増やした」とたたえた。  安倍氏の死が日米関係の今後に与える影響も注視されている。米シンクタンク「ランド研究所」のジェフリー・ホーナン上級政治研究員は、中国の台頭などを踏まえれば「大きな変化はないだろう。安倍氏は中国への警戒を高め、日米同盟を基軸に多国間協調を重視した。岸田文雄首相も受け継いでいる」とみる。  ホーナン氏はまた、岸田氏と韓国の尹錫悦大統領との間で「日韓関係が改善する」との見通しも示した。その上で「岸田氏は良い意味で物事をゆっくりと進めるタイプの指導者であり、早急に政策を変えて保守派の反感を買うことはないだろう」と述べた。 【時事通信社】 〔写真説明〕握手する安倍晋三元首相(左)とトランプ前米大統領=2019年9月、米ニューヨーク(AFP時事)
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