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りゅうぐう地下物質も採取=検出アミノ酸は23種類―はやぶさ2成果論文・JAXAなど


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂や石について、JAXAや岡山大などの研究チームは、りゅうぐうの地下物質が含まれていたほか、たんぱく質の材料となるアミノ酸計23種が検出されたとする解析結果を発表した。論文が10日、日本学士院紀要に掲載された。  アミノ酸は、隕石(いんせき)からの検出例はあるが地球上での混入が否定できなかった。地球外から持ち帰った試料で見つかったのは初めてで、地球生命の源が宇宙からもたらされたとする説を補強する形になる。  2020年12月にはやぶさ2が持ち帰った砂などの試料は、昨年6月から総合的な解析を行う岡山大などの2チームと、専門分野ごとに設けた六つの「初期分析チーム」が解析を進めてきた。  はやぶさ2は19年2月と7月の2回、りゅうぐうに着陸して試料を採取。2回目の採取では人工クレーター作成実験で掘り返された地下物質の採取が期待されていた。  岡山大の中村栄三特任教授らのチームは、1回目と2回目の試料(計16粒)に含まれる70種類の元素を分析した。元素の含有量にばらつきがある1回目の試料に比べ2回目は均一で、外部からの影響を受けていない地下物質が含まれていると判断した。23種類のアミノ酸も検出され、うま味成分として知られるグルタミン酸やコラーゲンを構成するプロリンなどが確認された。  試料に含まれる鉱物が、太陽系誕生(約45.6億年前)から約260万年後に形成されたことも判明した。りゅうぐうの元となる直径数十キロの氷天体の内部で融解や凍結が繰り返され、アミノ酸などが合成されたと推定した。その後、他の天体との衝突などで破壊され、破片が集積して現在の姿になったと考えられるという。  東大や北海道大などの初期分析チームも米科学誌サイエンスに論文を発表した。りゅうぐうの砂の化学組成が、「イブナ型」と呼ばれる珍しい炭素質隕石とよく似ていることなどを明らかにした。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「りゅうぐう」の砂。底面の升目は5ミリ幅(JAXA提供) 〔写真説明〕分析チームに引き渡された小惑星「りゅうぐう」の砂(容器中央の黒い物質)=2021年6月17日、相模原市中央区のJAXA相模原キャンパス
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