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線状降水帯の予測精度向上=最新レーダー配置で―理研など試算


 雨雲が連なり大雨をもたらす線状降水帯の予測について、理化学研究所などが九州に最新の気象レーダーを配置した場合を想定して試算したところ、観測精度が大幅に向上することが分かった。論文は30日までに、日本気象学会の科学雑誌に掲載された。  線状降水帯などに伴う集中豪雨は増加傾向にある。気象庁気象研究所によると、3時間雨量が130ミリ以上の集中豪雨の頻度は、1976年に比べ2020年時点ではほぼ倍増。7月に限れば約3.8倍に増えた。  理研などの研究チームは、九州各地の気象台など17カ所に最新鋭の「フェーズドアレイ気象レーダー」を設置した場合を想定。線状降水帯が発生した20年7月の熊本豪雨時の雨雲を再現した上で、線状降水帯を予測できるかスーパーコンピューター「富岳」でシミュレーションした。  一般的なレーダーを想定した5分おきの観測では、線状降水帯の位置を正しく予測できなかった。急速に変化する積乱雲を捉え切れず、誤差が拡大したと考えられるという。  一方、30秒おきに観測するフェーズドアレイ気象レーダーは、正しい位置で線状降水帯の予測に成功。1時間先までの雨雲の予測精度が約5倍向上した。  理研の三好建正チームリーダーは「レーダー設置に効果があることが検証できた」と評価する一方、3時間先になると高精度の予測は難しいことも分かったと指摘。「直近の予測情報をどのように生かすか、今後の検討が必要だ」と述べた。 (了)【時事通信社】
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