陸自が富士総合火力演習＝一般公開は３年連続中止

　陸上自衛隊は２８日、国内最大級の実弾射撃訓練「富士総合火力演習（総火演）」を静岡県の東富士演習場で実施し、報道陣に公開した。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、３年連続で一般公開は中止され、インターネットでライブ配信された。
　総火演には隊員約３３００人、戦車・装甲車約４０両、火砲約５０門などに加え、陸自の輸送機オスプレイも初参加した。演習では、新型の「１９式装輪自走１５５ミリ榴弾（りゅうだん）砲」による実弾射撃も初めて披露された。使用された弾薬は約４０トン（８億４０００万円相当）に上った。　
　島しょ部防衛を想定した演習では、海上、航空両自衛隊機の支援を受け、敵の艦艇や上陸部隊を砲撃。オスプレイは離島防衛部隊「水陸機動団」を輸送し、機動展開を支援した。
　総火演は隊員教育や自衛隊ＰＲを目的に１９６１年に始まり、６４回目。例年は８月だったが、一般公開の中止や気象条件を考慮し、過去２年に続き５月に行った。（了）
【時事通信社】
〔写真説明〕報道公開された陸上自衛隊の富士総合火力演習＝２８日、静岡県の東富士演習場（代表撮影）
〔写真説明〕報道公開された陸上自衛隊の富士総合火力演習＝２８日、静岡県の東富士演習場（代表撮影）