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侵攻3カ月、見えぬ終結=ウクライナで戒厳令延長―ロシア、東部制圧狙う


 ウクライナでロシア軍の本格侵攻が始まってから、24日で3カ月となる。プーチン政権は南東部マリウポリに続き、東部ルガンスク州の完全制圧を狙うなど、ドンバス地方の支配地域の拡大に余念がない。ウクライナ最高会議(議会)は22日、侵攻初日から敷かれる戒厳令をさらに3カ月延長すると決定。双方が態度を硬化させる中、戦闘の終結は見通せない。  ◇高まる強硬論  「東部の激戦地で日々50~100人が命を落としているというのに」。ゼレンスキー大統領は22日、戒厳令下での18~60歳の男性の出国禁止を緩和するよう求める声が上がっていることに「理解できない」と疑問を呈した。  侵攻に対する抵抗の象徴だったマリウポリの製鉄所が陥落したのを受け、ウクライナ側では士気が下がるどころか、強硬論が高まっている。国防省情報総局のブダノフ長官は、20日に報じられた米紙の取材で「一時的に失ったすべての領土を(武力で)取り戻す」「1991年の国境以外は知らない」と述べ、ロシアに併合された南部クリミア半島奪還も目指す立場を示した。  ポドリャク大統領府顧問も21日、別の米メディアに対し、プーチン政権を「不良」呼ばわりした上で「(痛い目に遭わせて)聞く耳を持たせるためにも、武器が必要だ」と強調。前線向けに供給を急ぐよう、欧米などに訴えた。  大統領就任3年に合わせた21日の地元テレビのインタビューで、ゼレンスキー氏は2月24日以前の領土を取り戻すことを「勝利と見なす」と発言した。ただ、「戦争は外交を通じて終結することになる」と対話に含みも持たせた。  ◇2州も「歴史的領土」  首都キーウ(キエフ)や北東部ハリコフの攻略に失敗する中、プーチン政権が長期戦に備えているという見方もある。ロシア軍の立て直しは急務。英国防省によると、第1親衛戦車軍と黒海艦隊の司令官がそれぞれ職務停止となった。損害や弾薬不足をカバーすべく、新型レーザー兵器システム「ザジラ」や戦車支援戦闘車「テルミナートル」を投入したとされる。  既に親ロシア派の独立を認めているドンバス地方については、戦況を見ながらロシアへの併合の可否を検討しているもようだ。一方、南部などの占領地域は反ロシア感情が根強く、住民の「選別」を進めていると報じられている。  今月9日の戦勝記念日の演説で、プーチン大統領はクリミア半島だけでなく、東部2州から成るドンバス地方も「歴史的領土」と呼んだ。少なくともこれら2州を「解放」するまで、ロシアが侵攻の手を緩めることはなさそうだ。 【時事通信社】 〔写真説明〕22日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)で記者会見するゼレンスキー大統領(EPA時事) 〔写真説明〕21日、ウクライナ東部ルガンスク州セベロドネツクの街中から上がる煙(AFP時事) 〔写真説明〕ロシアのプーチン大統領=4月27日、サンクトペテルブルク(AFP時事)
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