医療ベンチャー社長逮捕＝ＴＯＢ情報でインサイダー疑い―東京地検

　東証１部に上場していたＩＴ企業「ソフトブレーン」（東京）のＴＯＢ（株式公開買い付け）による子会社化の情報を事前に得て株を購入したとして、東京地検特捜部は１７日、金融商品取引法違反（インサイダー取引）容疑で、医療ベンチャー「再生医療ｉＰＳ　Ｇａｔｅｗａｙ　Ｃｅｎｔｅｒ」（東京都渋谷区）社長西野高秀容疑者（５５）＝港区芝浦＝を逮捕した。 　関係者によると、西野容疑者は容疑を否認しているという。特捜部は、ＴＯＢで高値売却し数百万円の利益を得たとみて調べている。 　逮捕容疑は２０２０年７月、投資会社「アント・キャピタル・パートナーズ」（東京）の傘下企業がソフトブレーンに対してＴＯＢを実施するなどして完全子会社化するとの情報を同社に勤務していた知人から得て、公表前の同月下旬に同社株２万株を計約６７０万円で買い付けた疑い。　 　ソフトブレーン株は２０年７月下旬に４００円前後で推移していたが、アント社は同８月１４日に１株当たり８７１円でＴＯＢを実施すると公表。ＴＯＢは同１１月までに成立し、ソフトブレーンは２１年１月に上場廃止となった。（了）【時事通信社】