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母系の血縁関係を解明=「ミトコンドリア鑑定」―山梨不明女児捜索で活用


 山梨県道志村の山中で見つかった頭骨に実施されたミトコンドリアDNA型鑑定。県警は当初、個人を識別するためのDNA型鑑定を試みたが、十分な量を検出できず方法を切り替えた。二つの鑑定は何が違うのか。  年間800件以上を手掛ける法科学鑑定研究所の山崎昭所長によると、いずれの鑑定も血液や毛髪などから抽出したDNAを専用の機器で複製、増幅して配列を分析していく。  個人を識別するための鑑定では、父母から一つずつ遺伝情報を受け継ぐ二重らせん構造の「核DNA」を使う。現在は「京」単位に1人の確率で個人を識別できるといい、「一卵性双生児を除き、地球上に同じDNA型を持つ人は存在しない」(山崎所長)。  一方、ミトコンドリアDNAは母親のものだけが子に受け継がれる。このDNAを比較するミトコンドリアDNA型鑑定は、同じ遺伝情報を持つ母や祖母といった母系の血縁関係を特定できるが、個人の識別はできない。  細胞内にはミトコンドリアDNAが数百個あり、核DNAより数が多いため比較的抽出しやすい。捜査関係者によると、遺体の損傷が激しかったり白骨化したりして、通常のDNA型鑑定ができなかった場合に実施されることがあるという。  山梨県警は12日、ミトコンドリアDNA型鑑定の結果、頭骨は2019年9月に近くのキャンプ場で行方不明となった当時小学1年の小倉美咲さん=千葉県成田市=の母親とも子さん(39)と血縁関係があると考えて矛盾がないと発表。今後、他の骨の鑑定や遺留品の特徴から総合的に判断し、人物の特定を進める。  美咲さんの10歳の誕生日だった13日は雨のため、周辺の捜索を中止。今後も続ける方針だ。 (了) 【時事通信社】
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