国宝・東大寺大仏殿に液体か＝文化財保護法違反で捜査―奈良県警

　１４日午後５時１０分ごろ、世界遺産の東大寺（奈良市雑司町）で、国宝大仏殿の建物の一部に液体のようなものが掛けられた跡が２カ所あるのを寺の職員が発見し、１１０番した。奈良県警奈良署は文化財保護法違反の疑いで詳しく捜査している。 　同署によると、被害を受けたのは、盧舎那仏（るしゃなぶつ）が安置されている大仏殿の建物南側の２カ所。基礎に当たる「地覆」と呼ばれる部分の木材が、５メートルほどの間隔を空けて、それぞれ８０センチ近くにわたり濃く変色していた。刺激臭などはなかった。同署は物質の特定や防犯カメラ映像の解析などを進めている。　 　東大寺は「古都奈良の文化財」の一つとして世界遺産に登録されている。大仏殿は２０１５年と１６年にも液体がまかれる被害を受けている。（了）【時事通信社】