元教授の初公判＝三重大病院汚職―津地裁

　三重大病院の薬剤発注や医療機器納入をめぐる汚職事件で、第三者供賄と詐欺の罪に問われた同病院臨床麻酔部元教授の亀井政孝被告（５５）の初公判が１２日、津地裁（柴田誠裁判長）である。 　起訴状によると、亀井被告は２０１８年３月と１９年８月、薬剤受注や医療機器納入で便宜を図る見返りに、製薬会社や医療機器メーカーに対し、三重大や自身が代表理事を務める団体の口座に現金計４００万円を振り込ませたとされる。また、１９年９月～２０年４月、手術で薬剤を使用したと装い、診療報酬約８２万円をだまし取ったとされる。 　一連の事件をめぐっては、贈賄罪に問われた製薬会社の社員ら計７人の有罪が確定。亀井被告と共謀したとして第三者供賄罪に問われた同病院元講師の判決では、亀井被告が業者に現金提供を直接働き掛けたほか、業者に高額の現金を出させるよう部下に指示したことなどが認定された。（了）【時事通信社】