大統領府移転の予備費決定＝文政権、尹氏肝煎り事業に協力―韓国

　【ソウル時事】韓国政府は６日、臨時閣議を開き、尹錫悦次期大統領が推進する大統領府の国防省庁舎への移転に向け、予備費３６０億ウォン（約３７億円）の支出を決定した。 　尹氏側は４９６億ウォンと見積もっていたが、危機管理センターなど安全保障上不可欠な施設を優先的に整備。今回計上されなかった費用については、４月中旬から月末にかけて行われる見通しの米韓合同軍事演習後に政府と政権引き継ぎ委員会で協議する。 　文在寅政権は当初、移転に懸念を示したが、先月２８日に尹氏と会談した文氏は協力する考えを表明していた。ただ、金富謙首相は臨時閣議で「朝鮮半島の危機が高まりかねない状況で、移転は安保の空白なく綿密な計画の下で進められるべきだ」とくぎを刺した。　【時事通信社】 〔写真説明〕韓国大統領府（青瓦台）＝２０１６年１１月、ソウル（ＡＦＰ時事）