リニア工事で作業員骨折＝コンクリ片落下―愛知

　ＪＲ東海は２日、愛知県春日井市にあるリニア中央新幹線「第一中京圏トンネル（西尾工区）」の工事現場で、山の表面に吹き付けたコンクリート片がはがれ落ち、４０代の男性作業員１人が右助骨（ろっこつ）骨折と右肺挫傷のけがをしたと発表した。命に別条はないという。 　同社によると、事故は１日午後４時４０分ごろ、資機材搬入などのため掘った作業坑を本線トンネル用に広げる作業時に発生。コンクリートを棒で固定する作業を補助していた作業員の右肩付近に、はがれ落ちたコンクリ片が当たった。同社は同工区での作業を中断し、事故原因を調べている。　 　リニアのトンネル工事では、昨年１０月に岐阜県で作業員２人が死傷、同１１月には長野県で１人が軽傷を負う崩落事故が起きている。ＪＲ東海は「繰り返し労災が発生していることを重く受け止め、再発防止に努める」としている。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕事故が発生したリニア中央新幹線「第一中京圏トンネル（西尾工区）」の現場＝２日午前、愛知県春日井市（ＪＲ東海提供）