英、ｅスポーツ選手育成に本腰＝市場拡大でキャンパス開設

　【ロンドン時事】ゲームの腕を競い合う「ｅスポーツ」の人気が急上昇する中、英国ｅスポーツ協会（ＢＥＡ）は、選手を育成するキャンパスをイングランド北部サンダーランドに開設すると発表した。サッカーなどのスポーツでは選手育成の成否が代表チームの強さに直結するが、ｅスポーツでも各国が育成に本腰を入れ始めた。 　発表によると、サンダーランドのサッカー競技場に隣接する自動車のショールーム跡地を改装。数百万ポンド（数億円）を投じて次世代の才能を育てるキャンパスを今夏にもオープンする。選手や指導者だけでなく、実況アナウンサーの育成も目指すほか、代表チームの練習場としても活用するという。 　ＢＥＡのチェスター・キング代表は「英国は世界６位のゲーム市場だ。ｅスポーツは爆発的に成長しており、われわれはそれを支援したい」と強調。サンダーランド市議会のグレーム・ミラー議長は「本当に画期的だ。この街を選んでくれて、これ以上の喜びはない」と歓迎した。 　ｅスポーツをめぐっては、欧米では優勝賞金が数億円に上る大会が開かれ、テレビ中継もされるなど人気が沸騰。世界３位のゲーム市場で、任天堂やソニーグループなどの大手が拠点を置く日本でも人気が高まっており、男の子の「将来なりたい職業」の上位にプロ選手がランクインしている。　【時事通信社】 〔写真説明〕ゲームの腕を競い合うｅスポーツの大会で歓声を上げるサポーターら＝２０２１年１１月、ストックホルム（ＡＦＰ時事）