名門中大、久々シード権＝苦難の時期を乗り越えて―箱根駅伝

　総合優勝１４度を誇る中大が、１０年ぶりにシード権を獲得した。予選会２位で本戦に駒を進めて６位と健闘。名門復活に向け、力強く前進した。 　前日は１区の吉居が快走して流れをつくり、後続も崩れることなく往路６位。勝負の復路では８区の中沢が４人を抜いて３位に押し上げ、「仕事を全うできた」。アンカーで主将の井上は失速しながらも、何とか往路と同じ順位でゴールした。 　２０１３年に５区で途中棄権。１６年秋には予選会で１１位に終わり、箱根の連続出場が８７回で途切れた。藤原監督は当時、就任１年目。１年で箱根路に戻したものの、２桁順位が続いていた。 　今季は「じっくりと力を付け、狙った大会で結果を出そう」との方針を掲げた藤原監督。９年ぶりに出場した昨年１１月の全日本大学駅伝で８位に入り、成長を実感した。 　箱根を逃した年に勧誘したのが、今の４年生だ。監督が中大２年だった０１年以来となる３位以内はお預けとなったが、「新しい一歩を踏み出せた。先人たちの６連覇に負けない、新しい伝統をつくっていきたい」。さらなる強い姿を思い描いた。（了）【時事通信社】