ナトリウム、２８年度から英国搬出＝もんじゅ廃炉作業―文科省

　文部科学省の堀内義規官房審議官は２４日、福井県の桜本宏副知事と県庁で面談し、廃炉作業中の高速増殖原型炉「もんじゅ」（同県敦賀市）にあるナトリウムについて、２０２８年度から英国事業者２社へ搬出する方針を明らかにした。搬出の完了時期は来年３月までに決定する。 　説明を受けた桜本副知事は「具体的な搬出先が示されたことは県民の安全や信頼につながる」と評価した上で、さらなる検討の加速を求めた。　 　日本原子力研究開発機構と２社が２１日、覚書を締結した。もんじゅにあるナトリウムの総量は、放射性物質を含む１次系と含まない２次系などで計約１６６５トン。このうち約７７トンは専用機器によって抜き取る必要がある。 　一方、使用済み核燃料はフランスでの再処理を基本とし、来年末をめどに搬出開始と完了の見込み時期を決定する。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕もんじゅの廃炉作業で２次系ナトリウムを一時保管するためのタンク＝２０１８年７月、福井県敦賀市