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伊ポンペイの別荘遺跡で「奴隷部屋」発見


【AFP=時事】イタリア南部の古代ローマ都市ポンペイの遺跡調査チームは6日、西暦79年のベズビオ山の噴火で破壊された屋敷跡で、非常に珍しい「奴隷部屋」を発掘したと発表した。(写真は発掘調査を行う考古学チーム。ポンペイ考古学公園提供) 小部屋にはベッドが三つの他、陶器や木箱も見つかった。発掘場所はポンペイ近郊にあった別荘地チビタ・ジュリアーナの邸宅遺構で、ここでは今年初めにローマ時代の戦車がほぼ完全な形で発見されている。考古学者らは、今回発掘された部屋では戦車の維持管理を担当する奴隷が暮らしていたとみている。 発見について、ポンペイ考古学公園のガブリエル・ツフトリーゲル事務局長は、「ほぼエリート層の男性によってのみ記された歴史資料にはほとんど登場しない人々の不安定な現実を見られる窓」であり、「古代社会で最も弱い立場にあった人たちの生活」に関する「比類ない証言」だと述べている。 寝室と物置の中間のような部屋は、広さ16平方メートル。長さ約1.7メートルのベッド二つと、約1.4メートルの子ども用とみられるベッド一つが置かれていた。 ベッドは数枚の粗板で組み立てられ、使う人の身長に合わせて大きさを調整できるようになっていた。考古学公園は、この部屋で寝起きしていた3人は家族だった可能性があるとしている。 部屋の隅には、アンフォラと呼ばれるワインなどを入れる素焼きの器が8個しまわれていた。木箱には戦車の馬具と思われる金属製品や布類が入っており、ベッドの上に戦車の車軸が置かれていた。今年初めの発掘調査では、馬小屋から馬3頭の死骸が見つかっている。 部屋の上方には小さな明かり窓があり、壁にはランタンを掛けたとみられる痕跡があるだけで、装飾などはなかった。【翻訳編集AFPBBNews】〔AFP=時事〕(2021/11/08-16:26)
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