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史上初、猫の生息数調査 米首都ワシントン


【ワシントンAFP=時事】しま模様の動物が木陰の石の上からしなやかに飛び降り、油断なく辺りをうかがう。その様子を野生動物撮影用のセンサーカメラが捉えていた──ただし、ここは人里離れた熱帯雨林ではなく米国の首都ワシントン。被写体は、猫だ。(写真は米首都ワシントンに設置されたカメラが捉えた猫。DC Cat Count/Humane Rescue Alliance提供) 写真撮影は、「DCキャット・カウント」と名付けられたプロジェクトの一環。ワシントンに生息する全ての猫を数える史上初の試みで、動物愛護団体、自然保護団体、研究者らが3年がかりで取り組んでいる。 プロジェクトチームは今回用いた調査手法により、ワシントン全域の室内、屋外、保護施設の猫の合計数を正確に推計できるとしている。 プロジェクトの科学責任者を務める保全生物学者のタイラー・フロックハート氏によると、ワシントンに約20万匹の猫が生息していることが判明した。うち半数は完全室内飼いだという。 残りの半数には、外飼い猫や迷い猫の他、人との交流を避けて生きる野良猫3000~4000匹が含まれている。 フロックハート氏は、猫と都市環境について「これほどの密度で生息している野生の哺乳類、野生の肉食動物は、世界中どこを探しても見つからないだろう」と述べている。「これほど狭いエリアに、これほど多くの猫が住めるというのは興味深い」 外飼い猫や野良猫の扱いをめぐって対立することも多い自然保護団体や動物愛護団体が、今回は一丸となって調査に取り組んだ。 「実に画期的だった」と、参加した動物愛護団体「ヒューメイン・レスキュー・アライアンス」のステファニー・シェイン最高執行責任者(COO)は語る。「誰が正しいかではなく、情報を得てデータを分析するという正しい行動を重視する」という共通の目的が原動力となったとしている。 米首都に生息する全ての猫を数えるため、2600世帯以上を調査し、動物保護施設の記録を分析し、幾つもの決まったルートを実際に歩いて猫を探し、センサーカメラを1500か所以上に設置した。 2018年から始めたデータ収集と分析は現在も継続中で、研究結果は既に査読付き論文として発表されている。また、猫の生息数調査のプロトコルやガイドラインをまとめた広範なツールキットをオンラインで提供している。 設置したカメラには猫の他にも、リスやアライグマ、キツネ、シカ、さらにはボブキャットまでさまざまな動物が写っていた。「私たちは都市を人間だけのものだと考えがちだが、実際はそうではない」とフロックハート氏は語った。「都市には実に多種多様な野生動物がいる」【翻訳編集AFPBBNews】〔AFP=時事〕(2021/10/25-14:01)
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