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【S】 SAVILE ROW



File no. 084


《SAVILE ROW / サヴィル ロウ》


 


眼鏡には大きな役割として、生活に欠かせない実用品としての要素とファッションアイテムとしての要素の2つがある。

できれば、この2つが最高のバランスで保たれた眼鏡を手に入れたい。

眼鏡を必要とする誰しもがそう思っているはずだ。


 


そこでぜひ紹介しておきたいのが、英国が誇る老舗アイウエアブランド《サヴィルロウ》。

今回はイギリス国民からハリウッドスター、伝説のミュージシャンまでに広く愛用された眼鏡を作り続ける名門。その歴史を辿る。


 


《サヴィルロウ》の眼鏡を製造する工房『アルガワークス』は、1932年にロンドンのイーストエンドで設立された。

ちなみに、この頃はあくまで眼鏡工房としてのアルガワークスであり《サヴィルロウ》というブランドが登場するのは創業から数十年後となる。


 


1940年代に入るとイギリスではNHS(国営医療保険制度)が誕生。

政府は眼鏡を医療品の1つとして位置付け、国民に無料で支給した。

その際に支給する眼鏡の製造を一括して依頼されたのが、このアルガワークスだった。

デザインや素材の品質、価格などの規制は政府から課されたものの、アルガワークスにとっては技術や品質を向上するこの上ない機会となった。


 


その後の1950~70年代初期までは、政府からの安定した大量受注があり、400バリエーション以上の眼鏡をNHS向けに誕生させた。

こうしてイギリス国民に信頼され、安定した操業を続けていた同社に大きな転記が訪れる。


 


1980年代、イギリス政府が国民への眼鏡の無償提供を廃止したのだ。

それによる経営の悪化は避けられず、大きな打撃を受けたアルガワークス。それでも、伝統的な眼鏡工房を世に残す意味を鑑みて、NHSから生まれた技術の結晶をブランド化して生み出すことを決意。


 


そしてついに《サヴィルロウ》が誕生することとなった。

驚くことに、創業から90年近くが経過した現在も工房は創業の地にあり、機械類も現役で稼働中。

当時の場所、機械、製造技術を用いて眼鏡を製造し続けている。


 


写真の眼鏡「OSRC4」には、創業以来変わらない「ロールドゴールド」と呼ばれる伝統的な製法を用いた素材が使われている。

これはビートルズのジョン・レノンが愛用したことでも有名なモデルだ。

眼鏡嫌いだった彼が眼鏡をかけるきっかけとなったモデルといわれており、この眼鏡との出会いを機に日常的に好んで眼鏡をかけるようになったという。

この他にも《サヴィルロウ》では、歴史ある素晴らしい眼鏡が今なお多数展開されている。


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