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【S】 SUNSPEL


TBD


File no. 050


《SUNSPEL / サンスペル》


 


派手さはないが、本当に良質なアイテム。 最終的に辿り着く、また辿り着きたいアイテム。 多くの人が抱く《サンスペル》に対する印象は、概ねこんな感じだろう。


奇抜さよりも質の高さが見直されている昨今、創業から変わらないモノづくりのスタイルを貫く同ブランドの存在感が一際輝きを増している。


 


《サンスペル》の創立は1860年、今から150年以上前に遡る。


創始者であるトーマス=アーサー・ヒルは、父の事業を継ぐ形で靴下やタイツの製造業に就き、英国のレース産業の中心になろうとしていたノッティンガムのニューディケイドに繊維工場をオープンさせた。


これが英国を代表する名門ブランドの始まりだ。


トーマス・ヒルは、優れた実業家であるとともに、素材に対する審美眼の持ち主でもあった。


そんな彼が掲げたヴィジョンは、”シンプルな日常着を美しい素材で作る”というもの。 これは、現在まで受け継がれているブランドの哲学だ。


創業以降、真摯なモノづくりを続けることで培った技術や経験をもとに、トーマス・ヒルは繊細なコットン生地を使用した軽くソフトな高級下着を生み出す。


初期に生産された製品にはチュニックやアンダーシャツ、そして世界で初めての「Tシャツ」も存在していた。


アンダーウエアとして、またカジュアルウエアの主役として人類の永久定番であるTシャツは、なんと他ならぬ《サンスペル》が誕生させたものだ。


 


20世紀初頭には海外への輸出をスタート。 現存する資料では、1918年に香港、中国へ輸送が確認されている。


そして、西インド諸島産の「シーアイランドコットン」で素材を開発し、製品に使用し始めたのもこの頃。


その後、着実に前進する同ブランドに歴史の荒波が押し寄せる。


1929年の世界恐慌、1939年からの第二次世界大戦が相次いで行く手を阻んだのだ。


世界経済の崩壊によって《サンスペル》も事業縮小を余儀なくされ、工場を創業の地ノッティンガムから、現在の工場所在地ロング・イートンへ移転する。


生産する製品もシーアイランドコットンの最高級下着のみに絞られた。


しかし、この事業縮小と移転は技術力・開発力にさらなる磨きをかけることとなり、戦後の《サンスペル》は大躍進。


ブランドとしての哲学を捨て去ることなく、現在に至る。


 


写真のTシャツは、現在の拠点であるロング・イートン移転80年周年を記念した特別なコレクション。


歴史を肌で感じられる貴重な一着だ。


 


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