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従業員満足度に代わる概念「従業員エンゲージメント」に関する30の事実



働く人が仕事に満足していたら企業にとっても嬉しいものですが、それがかならずしも会社の成長に貢献しないとしたらどうでしょうか?これまで効果を期待された「従業員満足」という概念に代わって広まりつつあるのが「従業員エンゲージメント」です。



エンゲージメントとは、従業員が組織やその目的(ビジョン)や使命(ミッション)に対して感情として抱くコミットメント(実行を伴う決意)であり、従業員の自発的な努力をもたらします。この自発的な努力は最終的に企業の成長に繋がるものです。



少し詳しく説明しましょう。長く続けている仕事であっても、従業員はより一生懸命努力すればその分生産性が高まり、より良いサービスを提供できるようになります。こういった自発的努力で改善された商品やサービスが顧客をより幸せにし、幸せになった顧客はより多くのものを購入し、より頻繁にそのサービスやブランド、会社を思いだします。周りに口コミを広めたり、リピート購入したりします。その結果、企業の売上と利益を押上げ、最終的には株価の上昇につながります。 



皆さんはこんな話を聞くと学術的な理論のように感じるかもしれません。しかし、これから示すエンゲージメントに関する30もの研究結果を見て、今一度よく考えてみてください。これらは従業員のエンゲージメントとサービス、売上、品質、安全性、従業員の定着(離職率の低下)、売上・利益と株主へのリターン、最前線のマネージャの任務遂行との関係について示された研究結果です。



従業員エンゲージメントとサービスとの関係


1.従業員のエンゲージメントスコアが高い企業の顧客ロイヤルティは、エンゲージメントスコアが平均的な企業の2倍で高い。 (出典: Are They Really ‘On the Job’?, Pont)



2.大手デパートチェーンにおいて、エンゲージメントの高い従業員にサービスを受けると、顧客のエンゲージメントスコアが高くなる。 (出典: Getting Engaged, Bates)



3.エンゲージメントの高いチームが接する顧客のネットプロモータースコア(NPS:顧客がそのサービスを大切な人に勧める度合い)が37%だったのに対し、エンゲージメントが高くないチームの顧客ネットプロモータースコアはわずか10%であった。(出典: Aon Hewitt European Manager Survey 2011. Aon Hewitt)



4.従業員数1万8千人以上となる米大手フードサービス、Morrison Management Specialistsでは、従業員エンゲージメントが2%増加するごとに顧客満足を1%増大させた。(Source: Engagement Leads to Growth at Morrison, Talent Management)



従業員エンゲージメントと売上の関係


5.米国の建設機器大手のキャタピラー社では従業員エンゲージメントを高める施策の結果、売り上げを300%伸ばした。 

(出典: A Caterpillar Dealer Unearths Employee Engagement, Gallup Business Journal)



6.同・キャタピラー社では顧客エンゲージメントスコアを8%改善した

(出典: A Caterpillar Dealer Unearths Employee Engagement, Gallup Business Journal)



従業員エンゲージメントと品質との関係


7.米・フォーチュン誌が発表するアメリカトップ企業100社に選ばれた製造業では、粗悪部品の発生率を大きく低下させた。それまでは100万パーツのうち5658パーツ(0.6%)発生していたものを、52パーツ(0.005%)まで削減。実に1/100に下げた。

(出典: Employee Engagement: The Key To Realizing Competitive Advantage, Development Dimensions International)



従業員エンゲージメントと安全性との関係


8.ビール市場世界5位のMolsonCoors社では、エンゲージメントの高い従業員が起こした安全性に関する事故は、エンゲージメントが低い従業員が起こした事故の1/5以下であり、事故による損失時間は1/7以下であった。

(出典: Effective practice guidelines: Employee engagement and commitment. SHRM)



9.米調査会社大手ギャラップ社の調査によると、23,910のビジネスユニットを対象にエンゲージメントスコアの上位と下位それぞれ25%を比較した結果、エンゲージメントスコアの下位25%では平均で62%多く事故が起きていた。

(出典: Gallup Q12 Meta-Analysis, Gallup)



従業員エンゲージメントと従業員の定着・欠勤との関係


10.従業員数1万8千人にもなるアメリカの大手食品製造会社、Morrison Management Specialistsでは従業員エンゲージメントが2%増加するごとに離職率が1%減少した。

(出典: Engagement Leads to Growth at Morrison)



11.米・フォーチュン誌が発表するアメリカトップ企業100社に選ばれた製造業部門では、離職率を14.5%から4.1%に、常習的に欠勤する労働者は8%から4.8%に減少した。

(出典: Employee Engagement: The Key To Realizing Competitive Advantage, Development Dimensions International)



12.エンゲージメントの低い従業員は高い従業員よりも4倍多く離職する。

(出典: Driving performance and retention through employee engagement. Corporate Leadership Council)



13.グローバル企業59社、5万人以上の従業員を対象にした調査では、エンゲージメントの高い従業員のうち、66%は離職を考えず、実際に転職先を探しているのは3%であった。これに対し、エンゲージメントの低い従業員のうち、離職を考えていないのは12%で、31%が実際に転職先を探していた。

(出典: Driving performance and retention through employee engagement. Corporate Leadership Council)



14.従業員のエンゲージメントのレベルが上がると、離職率が下がる。(43%、逆相関する)

(出典: Linking People Measures to Strategy. The Conference Board)



15.エンゲージメントの高い従業員はエンゲージメントの低い従業員と比較して87%離職率が低い。

(出典: Driving performance and retention through employee engagement. Corporate Leadership Council)



16.米調査会社大手ギャラップ社によると、23,910のビジネスユニットを対象にエンゲージメントスコアの上位と下位それぞれ25%を比較した研究では、下位25%では離職率が平均で31%-51%高かった。

(出典: Gallup Q12 Meta-Analysis, Gallup)



17.英国においてエンゲージしている従業員の病欠は年間2.69日だったのに対し、エンゲージしていない従業員では年間6.19日であった。

(出典: Employee Engagement: How to Build a High Performance Workforce. Gallup)



従業員エンゲージメントと収入・利益・株主へのリターンとの関係


18.60~70%の従業員がエンゲージしている企業では、平均的な株主へのリターンが24.2%であるのに対し、49~60%の従業員しかエンゲージしていない企業の平均的な株主リターンは9%にまで低下する。エンゲージしている従業員が25%以下の企業では株主へのリターンがマイナスになっている。

(出典: Employee engagement at double-digit growth companies, Hewitt Research Brief)



19.エンゲージメントの高い従業員がいる企業では彼らのセクターにおいて平均的な収益増加率を1%先んじているが、エンゲージメントが低い従業員がいる企業では平均的な収益増加率から2%遅れている。

(出典: Working Today: Understanding what drives employee engagement. The 2003 Towers Perrin Talent Report)



20.営業利益率は従業員のエンゲージメントが低い企業で2.1%であるのに対し、従業員のエンゲージメントが高い企業では3.75%であった。純利益率ではそれぞれ-1.38%と2.06%であった。

(出典: Engaged employees drive the bottom line. ISR Report)



21.従業員エンゲージメントが5%上昇すると営業利益が7%増加する。

(出典: Towers Perrin 2004 European Talent Survey: Reconnecting with Employees: Attracting, Retaining, and Engaging, Towers Perrin)



22.世界に27万もの従業員を抱える米大手デパート、シアーズ社では従業員エンゲージメントの5ポイントの改善が顧客満足を1.3ポイント改善し、0.5%の収益増加につながった。(出典: Gallup Q12 Meta-Analysis, Gallup)



23.米調査会社大手ギャラップ社によると、23,910のビジネスユニットを対象にエンゲージメントスコアの上位と下位それぞれ25%を比較した研究において、上位25%の企業では利益率が12%高い事が分かった。

(出典: Gallup Q12 Meta-Analysis, Gallup)



24.89社の企業を対象にエンゲージメントスコアの上位と下位それぞれ25%を比較した研究において、上位25%の企業では1株当たり利益(EPS)が下位25%の企業の2.6倍であった。

(出典: Investors, Take Note: Engagement Boosts Earnings, Gallup)



25.エンゲージメント・レベルが高い従業員が多い企業は営業利益が19.2%増加し、エンゲージメントレベルが低い従業員が多い企業では営業利益が32.7%低下した。

(出典: The ISR Employee Engagement Report. Towers Perrin-ISR)



26.世界5位に位置づけられるスタンダードチャータード銀行の2007年の報告によると、従業員のエンゲージメントレベルが有意に増加した支店では、エンゲージメントレベルが低下した支店と比較して、営業利益の成長率が16%高かった。

(出典: Engaging for success: Enhancing performance through employee engagement, UK Government Study)



27.IBMグループの人事管理会社Kenexaによると、64の組織を対象にした研究において、エンゲージメントレベルの高い従業員が多い組織では、エンゲージメントレベルの高くない従業員が多い組織と比較して純利益が2倍であった。

(出典: The Impact of Employee Engagement. Kenexa)



28.同・Kenexaの39の組織を対象に行った研究において、エンゲージメントの高い従業員が多い組織ではそうでない組織を比較して5年間のトータル株主リターンが7倍も大きかった。

(出典: The Impact of Employee Engagement. Kenexa)



従業員エンゲージメントと最前線のマネージャの任務遂行との関係


29.従業員のエンゲージメント調査を実施した企業において、27%のマネージャがその結果について全く振り返らず、52%のマネージャは結果は振り返ったがアクションを起こさなかった。

(出典: Aon Hewitt European Manager Survey 2011. Aon Hewitt)



エンゲージメントと成果に関する因果関係の研究


30.755社の銀行の従業員とビジネスユニットを4年間にわたって継続的に調査した研究によると、(会社の成長などの)ビジネスの結果が従業員のエンゲージメントにもたらす影響よりも、従業員エンゲージメントがビジネスの結果に及ぼす影響の方が大きいことが示された。

(出典: New insights into an old debate: Investigating the temporal sequence of commitment and performance at the business unit level)



pic from tibber.com

Licensed material used with permission by Kevinruise.com

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