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メディアが特定の女性に対して使用する「美しすぎる」なる形容は、そろそろNGワードとなりつつある説について  


神奈川新聞が運営するニュースサイト『カナロコ』が、国際女性デーである3月8日に『「美しすぎる野球選手」の葛藤 ファン拡大の役割自覚…でも「技術よりもそこが目立ってしまう」』というタイトルの記事を配信していた。あれこれと論じる前に、とりあえずは同記事の“気になる部分”をいくつか抜粋してみたので、読んでもらいたい。

 

 
「美しすぎる野球選手」の存在は、ファン層拡大のきっかけになる。だが、容姿が先立つ呼称に女子野球の加藤優(25歳:2011年より神奈川県初の企業チーム『GOODJOB女子硬式野球部』に所属)は複雑な笑みを浮かべる。

 
厚木商高出身。女子プロ野球時代はタレント活動を並行させ、一躍脚光を浴びた。「にわかファンにも野球の良さを伝えるのが自分の仕事」。スポーツ番組などメディアに積極的に出演し、“広告塔”としての役割を担ってきた。

 
ただ一方、「パワーや技術よりもそこが目立ってしまう」。類まれなるバットコントロールへの称賛も容姿の「美しさ」が付随する。アマチュア選手として現役復帰した今も葛藤があるという。

 
(中略)「野球はまだ男性がやるものと思われている。男性が多い中でも男女平等にやっていけるところを見せていきたい」。手掛ける少年野球教室(※昨年より加藤さんは横浜DeNAのスクールコーチにも就任)には、未来を担う女子選手も参加する。草の根から変革を促していくつもりだ。

 
私は、昔から特定的な女性の肩書きの前に付ける、この「美しすぎる」なる形容があまり好きではなかった。「野球」はもちろんのこと、「サッカー」「格闘技」……ほか、筋力など身体能力面で圧倒的に男性優位な(ほとんどの)スポーツに女性が進出してきた際、それなりに容姿が整った女性には必ず“セット”とされていたワードである。

 
「フィギュアスケート」のように“女性ならではのしなやかなパフォーマンス”が評価されるスポーツや、本来は能力的に男女平等であるはずの「将棋」「囲碁」などの世界の……それに、たとえば理数系の学問に長けている女性にすら、しばし使われていた記憶がある。「天は優れた才能と容姿という二物を与えない」といった、とっくに形骸化した古いことわざに潜む“やっかみ”に近い裏メッセージを「〜すぎる」の大袈裟な表現箇所に感じてやまない、一言で申せば「品のない言葉」……だと私は思う。

 
しかしながら、この「美しすぎる」がわかりやすく読者の目を引き、ネット上でのSEO対策でも相当に有効なワードであることもまた事実で、私が過去入稿したコラムのタイトルに無断でちゃっかり挿入されていたことも何度かあった。なりふりかまわず一人の女性が懸命に打ち込んでいる分野や成果を世に広めたいのなら、品はなくとも、手っ取り早くて利用価値の高い言葉であることも、また理解できなくはない。が、もうそろそろ封印してもかまわないのではないか?

 
森喜朗(元)東京五輪組織委員会会長の失言をきっかけとし、日本でもジェンダー問題は(ようやく)大きなターニングポイントを迎えようとしている。もはや、人間の外見の美醜について迂闊な軽口を叩ける時代ではないのだ。そもそも乱発のすえ、「美しすぎる」指名された女性の数だって飽和状態となりつつあるわけだし……(笑)。あと、同じ理屈で通すならば、「イケメンなんとか選手」みたいな形容も、できればじわじわとやめにしませんか?

 

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