【不朽の名作】人間ドラマはそぎ落とし青函トンネル内での技術者の闘いをもっと見たかった高倉健主演映画「海峡」
高倉健主演のこの作品は、架空の登場人物ではあるものの、当時青函トンネル開通に携わった人々を中心にストーリーが展開していく。実際の青函トンネル事業には、27年という工期と、膨大な予算、のべ1400万人の人員が投入されており、軟弱地盤が多いことから、さまざまな問題に直面。現在日本で採用されているトンネル掘削技術のほぼ全てが導入されたとも言われる、壮大な国家事業だった。
当然、作品ではトンネル事業の魔力にとりつかれた、“トンネル馬鹿”たちの活躍が描かれなければいけないはずだ。しかし、肝心のトンネル工事の描写が薄いのが、この作品の残念な点だ。
一応、主人公の国鉄職員・阿久津剛(高倉健)がトンネルの掘削場所選定から決めるストーリー展開にはなっているので、トンネル事業に関する部分であることは間違いないのは確かだ。しかしそこで、阿久津と吉永小百合演じる牧村多恵をとりまく人間ドラマを入れているために、トンネルに対する印象が薄くなっている。なんと、トンネルを掘り始めるまで1時間程度、この作品ではお預けを食らうのだ。できれば関係ない人間ドラマの部分はできるだけそぎ落とし、トンネル内での技術者の闘いだけを見たかった。もしくは地質調査のボーリングをもっと詳しくやるとか。
一応、青函トンネル工事決断のきっかけとなった、洞爺丸事故の生存者である、三浦友和が演じる成瀬仙太がトンネル工となって工事に挑む決断をするシーンなどもある。だがこのキャラも、本人の心境を感じる描写というのが、困ったことに少ない。阿久津と牧村が喋っているシーンをカットしてでも、成瀬の思いを強調する部分を増やすべきだった。
トンネル内での描写も気になる点が多い、まず“ただ掘っている”感が否めない。トンネルを掘ると出水。「困った」と悩む。その後いつの間にか問題が解決しているという繰り返しでは、さすがに飽きる。青函トンネルの工事は貫通後、何度もドキュメンタリー番組などで取り上げられたので、知っている人もいるだろうが、軟弱地盤の影響で、異常出水の連続となり34名もの殉職者を出している。掘るたびに失敗にぶち当たり、その都度対策を考えるという状態で、結果的にその後の日本のトンネル掘削技術の発展に大いに貢献したのが、青函トンネルの事業だ。実はこの作品公開当時は、青函トンネルの本坑は完成しておらず、先進導坑という、本坑の水先案内役となるトンネルの完成直後の作品なのだが、本坑完成前とはいえ、その改善点などをもっと細かく説明して欲しかった。それは劇中の登場人物には関係ないナレーションでの解説でも良かったはず。
劇中でも描写があるが、作業坑が掘削機械もろとも浸水した大規模異常出水の際は、たしか青函トンネルを救うため、本坑の排水ポンプが大活躍したはず。そのあたりを排水作業の奮戦を描写すればかなり熱い展開になるはずなのに…、なぜ、森繁久彌演じるベテラントンネル工・岸田源助が、部下の反対を押し切って、出水の様子を見に行き殉職するシーンなどにしたのだろうか。本坑に水を受け流す決断をするシーンがあるのに、その後の解決策の説明がなく、何事もなかったかのように作業を続けるのは疑問だ。この解決シーンこそ、他の人間ドラマをそぎ落としてでも、描写しなければならないシーンではないのか?
高倉の存在感に頼り過ぎたのが、この大規模プロジェクトを扱った同作の“作業してる”感を薄めた結果かもしれない。同じく戦後の大プロジェクトである黒部ダムを扱った、1968年公開の『黒部の太陽』では、メインキャラを演じた、三船敏郎と石原裕次郎が一作業員として、いい意味で埋没した存在になっていたような気がする。主役ではあるが、裏の主役は、黒部ダムと自然の脅威だった。高倉の役どころを、指導者的な立場にせず、一建設会社の現場指揮官などにしていれば、また作品の印象も変わったかもしれない。
とはいっても、これらのダメな部分も、困難や危機に遭遇した際の技術者の奮戦が見たいという人にとっては、という意味。見方を変えればそんなに悪くない部分も多い。まず雪国と高倉の相性は抜群だ、寡黙な健さんにはやっぱり雪が合う。困難が起きてもドッシリ構える姿は格好いい。また、トンネル内の臨場感もかなりのもの。それもそのはず、掘削シーンなどは、実際のトンネル坑道を使って撮影されたらしい。出水のシーンなどもかなりこだわって作られているので注目して欲しい。
あと、本坑の作業中に将来的に新幹線が通ると話し、ここで成瀬が何十年後になるのかとつぶやくシーンがあるのだが、新幹線開通が決まった現在に観ると、こんなに新幹線開通まで時間がかかったのかと、しみじみしてしまうかも?
(斎藤雅道=毎週土曜日に掲載)
【記事提供:リアルライブ】
山本由伸ハプニング乗り越え6勝目「貴重な経験」航空機遅延「切れる予感は…」スパイクひも切れ
【阪神】岡田監督「才木に聞いたれ。俺はもうええやろ」森下先頭打者弾には「打つな言うたのに」
【巨人】新外国人ヘルナンデス、来日初の猛打賞で2打点「常に打てる球を狙って」打率.375
杏「どうしても優しくできない」父・渡辺謙と似ている部分に「気持ちわるっ」…受け継いだ部分も
名倉潤、ホリケン考案のネプチューンのネタは「誰もできない」説明受けた徳光和夫は笑い止まらず
全身震えた「容疑者確保」の連絡 CAの夢断たれた23歳の父親
優木まおみ、髪形へのクレームDM全文公開「ロングヘアの自由もない世の中なんて」即ブロック!
爆笑問題太田光「ずっと気になっている」若手俳優に共通する言葉の“癖”指摘「シリアスな場面で…」
【阪神】森下翔太「レア弾」球団初の初回「表」先頭打者弾1-0勝利 指令無視?に“お叱り”も
【オリックス】延長戦の末、中日に競り負け 4カード連続負け越し 首位と13ゲーム差に
柏原崇(45)現在を調べてみた結果、相変わらずかっこよすぎた!
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
浜崎あゆみ、子供の写真公開に疑いの声止まず「よそのお宅の子供?」
大谷翔平被弾投手が悪態ついて退場処分!次打者フリーマンと対戦中に判定巡り塁審と口論
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
千原せいじのシエラレオネ巡る発言 NPO代表理事が公式謝罪忠告「最悪、国家間の問題に発展」
YouTuberジュキヤの動画企画が大炎上「普通に痴漢」「気持ち悪すぎ」
大谷翔平10試合ぶり14号 シティフィールド初アーチ、26球場目は自らの日本人記録更新
大谷に被弾→次打者判定で審判と口論→退場→「チーム、自分も最悪」→戦力外
ジャガー横田夫妻の長男、路上で暴行被害「その後どうなったかはちょっと言えない」
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
柏原崇(45)現在を調べてみた結果、相変わらずかっこよすぎた!
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
元めちゃイケメンバーの三中元克(32)現在は何をしているのか調べてみた!
TikTokを賑わす「フエラムネごめんなサイダー味」がセブンイレブンで再販!じゅるるマスカットも買うなら今!
小倉優子、不自然な“二重ライン”にネット騒然「やっぱり整形?」
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
岡本夏生(56)、1600日ぶりにブログを更新した現在が衝撃
大原櫻子、ガーシー暴露後初のSNS投稿に賛否の声「イメージ最悪になった」
山本由伸ハプニング乗り越え6勝目「貴重な経験」航空機遅延「切れる予感は…」スパイクひも切れ
【巨人】新外国人ヘルナンデス、来日初の猛打賞で2打点「常に打てる球を狙って」打率.375
【阪神】岡田監督「才木に聞いたれ。俺はもうええやろ」森下先頭打者弾には「打つな言うたのに」
名倉潤、ホリケン考案のネプチューンのネタは「誰もできない」説明受けた徳光和夫は笑い止まらず
杏「どうしても優しくできない」父・渡辺謙と似ている部分に「気持ちわるっ」…受け継いだ部分も
全身震えた「容疑者確保」の連絡 CAの夢断たれた23歳の父親
優木まおみ、髪形へのクレームDM全文公開「ロングヘアの自由もない世の中なんて」即ブロック!
爆笑問題太田光「ずっと気になっている」若手俳優に共通する言葉の“癖”指摘「シリアスな場面で…」
【オリックス】延長戦の末、中日に競り負け 4カード連続負け越し 首位と13ゲーム差に
【阪神】森下翔太「レア弾」球団初の初回「表」先頭打者弾1-0勝利 指令無視?に“お叱り”も