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【全文】乃木坂46山下美月「アイドルになれたから私は今まで生きてこられた」卒コンスピーチ


卒業コンサートのアンコールで、ドレス姿で登場した乃木坂46山下美月(C)乃木坂46LLC

乃木坂46山下美月(24)が12日、東京ドームで行われた自身の卒業コンサートをもって、グループから卒業した。女優業でも大活躍したエースの1人。最後までこだわり抜いた演出を詰め込んだステージで、2日間で10万人を魅了した。約8年間駆け抜けたアイドル生活を締めくくった。

アンコール冒頭に白ドレス姿で登場し、涙ぐみながらメッセージを伝えた。スピーチ全文は次の通り。

   ◇  ◇  ◇

いよいよここまで来てしまいました。卒業を決めたのは自分のはずなのに、ここに来てやっぱり乃木坂46から出るのは本当にさびしいなって思います。

でも、アイドルとしては本当に私は悔いなく、全部やりたいことをやりきれたなと思っているので。メンバーには本編中に感謝の気持ちを伝えることができたと思うので、今からは私を支えてくださったいろいろな方々にちゃんと感謝の気持ちを伝えたいなと思います。

私はいつもライブの時、MCで話すとかそういう機会があると、絶対に言葉を準備していったりとか。前日の夜、当日の朝とかに「今日はこの気持ちを伝えたいな」とかいろいろメモに書いて、いつもお話ししてたんですけど。今日はあえて何も考えずに来てみました。なのでちゃんと素の気持ちで、皆さんに感謝を伝えたいなと思います。

まずここまで私を育ててくれたスタッフの皆さん。本当にさっきの映像とかも

、私はまだ映像を見られてないんですけど、ナレーターさんが私の好きな映画「ラ・ラ・ランド」の声優さんで、すごくそういうところも愛にあふれてるなって。今回のライブは、私がセットリストを考えさせてもらったりとか、衣装はこれにしますとか、新曲を作ったりとか、本当に映像とかもたくさんわがまま言って。

本当にいろんな、私が知らないスタッフさんもきっとたくさん関わってるんじゃないかなって思うんですけど、本当にたくさんのスタッフさんのおかげでこんなにすてきな門出の場所を作っていただけたなと思います。

そして今回、ドレスも作っていただきました。私が卒業するときはこういうものを着たいっていうのが、実は昔からあって。今回それをかなえていただいて、この柄が星座になっていて月のマークが入っていたりとかして。

本当にこのスパンコール1つ1つも衣装さんが毎日毎日、一生懸命つけてくださったんだろうなとか。本当にスタッフの皆さまには感謝してもしきれないなと思います。ここまで支えてくださって、そして何もわからなかった私を育てていただき本当にありがとうございました。

そして今回のライブはですね、衣装に月が入っていたりとか、セットも空のイメージで月があったり、月を名前をなぞらえて、イメージして作らせていただいたんですけど。おじいちゃんが美月という名前を私にくれて、元々は別の名前だったらしいんですけど、美しい月の日の夜に生まれてきたから美月だって言ってくれて、山下美月っていう名前になったそうで。それが生まれて24年後に、こんな東京ドームのステージになるとは、きっと天国のおじいちゃんもおばあちゃんも思ってなかっただろうし。

そして今日はお父さんとお母さんが見に来てくれてて。お父さんは本当に、ライブとかファッションショーとかフェスとか、乃木坂のライブ以外も全部見に来てくれて。ツアーも全地方、大阪2公演とかでも2公演とも見に来てくれて。一緒に回ってくれて「全公演入るから」って言ってくれて。「そんなにセトリも変わらないしいいよ」って言ってたんですけど、毎回来てくれました。

そしてお母さんはいつも、私がメンタル的にしんどい時とかつぶれそうな時に、私あんまり人にそういう姿を見せるのが苦手なので

いつも1人で抱え込んじゃっていたんですけど。そんな私を優しく包み込んでくれて、本当にお母さんのおかげで心が折れずにアイドルを続けてこられたなって思います。

お母さんはあんまり人混みが苦手らしくて、今までライブとかはそんな頻繁には来てなかったんですけど、今日は来てくれたので。でも配信は毎回絶対に見てくれてて、本当に家族に愛されて。1人っ子だったけど、全然さびしくなかったです。ありがとうございます。

そしてやっぱり一番に感謝を伝えたいのはファンの皆さんです。たぶん皆さんが思ってる以上に私は日々ファンの皆さんのことを毎日毎日考えてて。夜寝る前とかも絶対考えてたし、こうモバイルメール、メッセージをファンの皆さんに送れたりするんですけど。今日はこんなことがあったから絶対に夜これ書こうとか、毎日毎日メモに書いてファンの皆さんに伝えていたりするんですけど。

ファンの皆さんに伝えたいことを送るのがすごく楽しかったし、私が本当に何の取りえもなかった女子高生の時から、デビューのライブで一番前に、私のオーディション中の写真とかを掲げてくださるファンの方がいたりとか。なんで私のこと好きになってくれたんだろうってずっと思ってたんですけど、私はファンの皆さんのことが本当に大好きだったからそんなことはいつの間にか考えなくなっていましたし。体調がちょっと優れなくても、ライブでステージに立てばキラキラ歌って踊ることができたし。

もうダメかもしれないってなった時も、ブログのコメントとか、今までいただいたファンの皆さんからのお手紙とかをたくさん見返して、こうやって私のことを支えてくださる皆さんがいるから、私は弱音吐いてちゃダメだって。皆さんのおかげで強くなることができました。アイドルとして私はきっと多分、自分で言うのもなんだけど強くなって。すごく強かったと思うし。でも1人の人間としてはめちゃくちゃ脆くて弱かったと思うし。だからこれからも、少しお休みをいただくんですけど、また皆さんにお会いする機会も絶対に作るし、皆さんが安心して応援できるような存在でこれからもあり続けたいなって思うので。どうかこれからもずっと見守ってくださったらうれしいです。よろしくお願いします。(拍手)

ありがとうございます。さっきも言ったように、普段から伝えたいこととかをファンの皆さんに伝えてきたと思うし、アイドルとしてちゃんとこう、感情を表そうって思ってたので。最後に何話そうかなってさっき着替えながら考えてたんですけど。

アイドルって大変なお仕事だって思われてる方もきっと多くて、きっとそれは多分、私たちのことを応援してくださっているファンの皆さんが一番感じていらっしゃるんじゃないかなと思います。

でも、やっぱりアイドルってめちゃくちゃいい仕事だし、本当に私にとっては

救いでした。アイドルになれたから私は今まで生きてこられたと思うし、誰かの希望になれたらいいなと思って毎日頑張っていました。実際には希望になれたかは分からないけど、でもこうやって卒業コンサートにこんなにもたくさんの方が来てくださったっていう事実だけで、私は8年間諦めずに毎日毎日、あともうちょっと、あともうちょっとってここまで走ってこられて本当によかったなと思います。

さっきも言ったけど、私は生まれ変わっても絶対にアイドルになりたいです。そしてまた皆さんとも絶対に会いたいし、皆さんが私のことをアイドルにしてくれたので。来世もまた、皆さんが私のことをアイドルにしてください。出会ってくれて本当にありがとうございました。

あーもう、うまく歌えなくなっちゃうから泣きたくないって思ってたのに、泣いちゃいました。アイドル8年間やってきて、実は1人で1曲歌ったことって、ライブでは最初で最後なんです。私はあんまり歌が得意なタイプではないので、もうちょっと泣いちゃって鼻水も出てるし、でも温かい気持ちで次の曲を聴いてくださったらうれしいなと思います。

皆さんのことと、そしてメンバーのことを思って自分で歌詞を書かせていただきました。それでは聴いてください、夏桜。

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