歌手工藤静香（54）が12日、東京芸術劇場大ホールで、フルオーケストラ公演「PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2024」を開催した。3月に兵庫で行い、東京では初開催。
工藤はきらびやかなシルバーブラックのドレスで登場。オーケストラの演奏で「黄砂に吹かれて」「激情」「嵐の素顔」「恋一夜」「Blue Rose」などのヒット曲、昨年リリースの「勇者の旗」「香雪蘭～好きより愛してる～」も披露し、約2000人の観客を魅了した。
工藤は「普段はバンドと一緒に音楽を奏でていて、イメージでいうとまっすぐな線路の上を進んでいく感じですが、今日は、芳醇（ほうじゅん）でふくよかな音とともに、大きな船の上に乗っている感じです。音を全部体に受け、心の奥底に届いてとてもうれしいです」と話した。
後半は「どうでした？」などと観客に語りかけ、大きな拍手に笑みを見せる場面も。工藤は「初めてオーケストラの方と一緒にやらせていただき、本当にとてもすばらしいメモリーとなりました。とても幸せな時間になりました」と感慨を込めた。
カーテンコールではスタンディングオベーションでたたえられ、工藤は「またお会いできる日を楽しみにしています！」と手を振っていた。
公演後、指揮者の柳澤寿男氏は「（オーケストラの）それぞれの音を耳で拾って正確に歌えるのはすごい才能だとあらためて感じました。生ものなのでちょっとずれることもあるんですけど、それをさっと察知して修正されるんです。音域も幅広い」と絶賛した。
6月16日には、世界遺産の奈良・薬師寺東塔落慶記念奉納として「SYMPHONIC CONCERT」を行う。柳澤氏は「野外は響きもテンションも違いますし、オーケストラと工藤さんと薬師寺という初めての瞬間に立ち会えるのは、楽しみでうれしいです」と話した。
