国内最大規模のバーチャルデザイナーを有するスペースラボ株式会社は2021年5月11日(火)、オーダーメイドが可能なバーチャルオフィスプラットフォーム「XD SPACE for Office」のβ版を、企業や団体向けに提供を開始したことを発表しました。
「XD SPACE for Office」とは
「XD SPACE for Office」は、スペースラボ社が提供するプラットフォームで、VR空間上にオーダーメイドのオフィスを開設することができます。
アプリのダウンロードが不要で、通常のウェブサイトを見る時のようにブラウザにURLを入力、登録IDでログインするだけでバーチャルオフィスへ出勤することが可能です。
空間内のアバターには、Webカメラを使って自身の顔を投影することができ、リッチな3DCGで作られたバーチャルオフィス空間を自由に歩き回れるほか、音声による社員同士のコミュニケーションも可能です。
そのため、他の社員の存在や相手の状況をリアルタイムで感じとれます。
テレワークの課題を解決
これまでのテレワークでは、
「孤独を感じる」
「チャットのやりとりではタイムラグがあり、周りの反応がわかりにくい」
「気軽に話しかけにくい」
「勤務管理が極端な拘束か放置のどちらかに二極化してしまう」
といった課題が挙げられており、その課題に対して視覚と聴覚に双方向性を持たせ、よりリアルに近い体験共有を実現することにより、自然なコミュニケーションを誘発して雑談などがしやすい環境を整えています。
また海外事業部やグループ企業との連携など、オフラインでは直接のコミュニケーションが難しかった部署とも気軽なコミュニケーションが取れるようになり、新しいシナジーの創出を目指すことが可能になります。
コロナ禍でテレワーク需要に対応
このサービスは、コロナ禍で急速に高まるテレワークとコミュニケーションの課題に対する新たなニーズに向けて開発が進められており、搭載されている”Webブラウザ上でアバター同士が音声による会話ができるコミュニケーションシステム「XD SPACE」”は、現在特許が申請されています。(出願番号:特願2020-173887)
今後はバーチャル都市空間にアップデートも
本サービスはユーザビリティ向上のためのアップデートが行われていき、今夏には正式な製品版の発表が予定されています。
さらに今後は拡張も予定されており、オフィス空間だけでなく
・店舗
・ショッピングモールやイベント・展示会
など、街中の様々な利用シーンに対応した「バーチャル都市空間」へアップデートする計画がされています。
オーダーメイドも可能
本サービスの空間基本構成は
・一人で集中作業する執務スペース
・ちょっとした休憩のためのラウンジスペース
・プロジェクトメンバーのみで使え、セキュリティロックも可能なミーティングスペース
となっており、企業や団体ごとのニーズに応じてオフィスを設計するように、オーダーメイドで空間の広さや数、デザイン、システムを個別に最適化することも可能になっています。
その他にも以下の特徴があります。
リアルタイムの体験が可能
アバターの動きと音声会話によってリアルタイムの体験共有がしやすく、オンラインでも従業員同士の円滑なコミュニケーションが可能です。
VR空間でも、アバターを介して他の従業員の状況がリアルタイムに分かるほか、各自の顔をウェブカメラで映したアバターで音声会話するので、相手の状況を配慮しながら相談や質問など、まるで対面しているかのような双方向コミュニケーションができます。
リッチな3DCG表現
ハイクオリティなVR空間を制作できるほか、商品の3Dモデル展示も可能です。
現実空間では展示が難しい巨大な船や極小のチップなども再現でき、工業製品の内部構造をモーショングラフィックで説明するなど、より詳細にイメージを伝えることも可能です。
その他機能
その他にもアバターのカスタマイズ機能が付いているほか、今夏には以下機能が実装予定になっています。
・エリアのデザインカスタム
・スペースごとのセキュリティロック
・画面共有
・名刺交換
・個人チャット
・グループチャット
・エリアごとの課金システム
・投げ銭システム
・ECシステム
まとめ
スペースラボ社が今回、バーチャルオフィスプラットフォーム「XD SPACE for Office」のβ版を、企業・団体向けに提供開始しました。
このサービスでは、ウェブカメラを通じて顔を映し出すアバター同士の会話が可能で、ブラウザ上でテレワーク課題を解決する新ツールとなっています。
また自社オフィスを設計するように、空間のオーダメイドも可能で、今後のアップデートによって拡張も予定されています。
今後の拡張によっては、バーチャル空間で勤務中に同僚と外部セミナーやイベントに参加する、また退勤後に同僚や友人らとバーチャル都市散策や、ショッピング、ライブイベントに参加するなどもできるようになるようです。
バーチャル空間でありながら、他の企業や団体とのコラボレーションを誘発するなど、新しいビジネスの形が広がっていきそうですね。
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