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視覚、聴覚障碍者の映画視聴をサポートするARヘッドセット




ベルリンのスタートアップ企業GRETA und STARKSは、映画の中の状況やアクションについて音声で説明するアプリ(GRETA)と、様々な言語で字幕を表示するアプリ(STARKS)の2つを公開している。


アプリを使用すれば、視覚障碍者や聴覚障碍者の人や、映画中で交わされる会話が母国語でなかったような場合でも、映画を十分に楽しむことが出来るようになる。


またGreta und Starksは、これらのアプリを独自のARヘッドセット上で作動するように現在取り組んでいる。成功すれば、ヘッドセットを装着したユーザーはTV画面などから目を離さずとも、GRETAとSTARKSを活用して映画に関する情報を受け取れるようになる。


ユーザーに字幕や解説を提供



アプリの仕組みはGRETA、STARKSの両方とも共通しており、映画のデータベースにアクセスし、字幕と解説をユーザーの前に表示するというもの。


ただしこうした比較的単純に思えるGRETAとSTARKSの仕組みは、将来的には自動的に映画を認識し、映画の内容をリアルタイムで追い続けることで、映画についての各種補足情報をユーザーに提示するという仕組みへと変化すると思われる。


GRETA und STARKSのマネージングディレクターであるSenet Debese氏はWIRED誌ドイツ語版に以下のように語っている。


「これ(GRETAとSTARKS)は視聴者が必要とする、望まれた字幕を、誰にでも再生することを可能にします」


「私どものアプリは基本的に音楽特定サービスを提供するアプリ、Shazamのような機能を果たします。オフラインの状態であってもです」


このように映画を視聴する上で必要な情報を適宜補足してくれれば、より充実した鑑賞時間を過ごせるようになるのではないだろうか。


滑らかなフォルムのヘッドセット




先にも述べたように、GRETA und STARKSは現在GRETAとSTARKSを搭載したARヘッドセットを開発中だ。


公開されたプロトタイプ版の画像によると、ARヘッドセットの外観はなめらかで、アームバンド部分に黄色の「GRETA」と青色の「STARKS」の2つのボタンがそれぞれ設置されている。


アームバンド部分を下ろすことで、マイクロスクリーンがちょうどユーザーの目の前に位置するような設計となっている。


このスクリーンに直接字幕が投影され、ユーザーは映画を視聴しながらこれを参照出来る。


スクリーンは人間の瞳と同程度のサイズになっており、これほど小型ならば視聴中に煩わしさを感じることもなく、映画の内容に集中出来そうだ。


XRがハンディキャップを補う役割に期待


アメリカでは現在3000万人の人々が聴覚に、また1400万人が視覚に何らかのハンディキャップを持っていると言われている。


こうしたハンディキャップを持つ人々が、快適な日常生活を送ることを支援するためのXR製品や取り組みが各所で行われている。


以下ではそうした動向の一部として、VRヘッドセット「eSight」を紹介しよう。


VR視覚障碍者支援デバイス「eSight」


VRヘッドセット「eSight」は視覚障碍者を支援するデバイスだ。


ユーザーが視線を向けた先にあるモノを、デバイスに取り付けられたカメラで認識してOLEDディスプレイに映し出す。


カメラはハイスピードかつ高画質撮影に対応しており、また独自のアルゴリズムを使用することで動画の質を向上させるため、ユーザーは装着以前よりも快適に周囲を認識できるようになるという。


また本やタブレットを眺めるときの近距離視点から、テレビを見る際の中距離視点、窓の外の景色を眺める際の遠距離視点までそれぞれ対応している点もユーザーの快適性を高めることに繋がっていそうだ。


ヘッドセット形状を採用しているので、両手はフリーハンドの状態になっているため、別段不便を感じることなく、視覚のハンディキャップを克服しつつ日常生活を送れるようになる。


VRヘッドセットなので「メガネのように」とまではいかないものの、日常生活での取り回しは見る限りでは容易なように設計されているのではないだろうか。


VRを使用することで、このような形でハンディキャップを補うことが可能になるのだ。


9月6日からクラウドファンディングを開始


GRETA und STARKSは、上記のプロトタイプ版ARヘッドセットを完成版へと移行させるための資金などを募るため、9月6日からクラウドファンディングを開始する。


XRでハンディキャップを追う人々の負担を軽減させようとする試み自体は、非常に意義があるものだと言えるだろう。


同様の取り組みが今後さらに増加していくのではないだろうか。


参考URL:


WIRED

https://www.wired.de/collection/gadgets/dieses-headset-macht-jeden-kinofilm-barrierefrei


VRSCOUT

https://vrscout.com/news/ar-headset-subtitles-hearing-impaired/


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