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HTC「PCベースのVive 2発売は来年以降」


HTC Vive

次世代機の登場は来年以降に持ち越し


8月21日、これまでViveの価格を維持し続けてきたHTCがViveの価格改定を発表した。


この値下げによってViveは200ドル値引きされて599ドル(日本では77,880円)となり、ライバルのOculus Riftとの価格差を300ドルから100ドルへと縮めている。


製品の値下げが行われると疑われるのが「新製品の登場が近いのではないか」ということだ。ときには、新製品待ちを理由に買い控えを行う消費者もいるだろう。


だが、Vive 2がすぐに発売されることはないようだ。少なくとも、2017年中にPCベースの新しいViveが登場することはないとHTCがUpload VRに対して保証している。


値下げをきっかけに購入したViveが、最初のホリデーシーズンで型落ち品になってしまう心配はない。


Viveの値下げ


HTC Viveが599ドルに値下げ

HTC Viveが599ドルに値下げ(日本では77,880円)


値下げの理由


企業が自社製品の値下げを行う理由はいくつもある。サマーセールやホリデーセールといった期間限定の割引ならばシンプルに「消費者の財布の紐が緩むタイミングで多くの製品を販売する」ことが狙いだが、ライバルとの競争や新製品発表前の在庫整理に向けて価格を引き下げることも考えられる。


HTCは2016年の発売からViveの価格を引き下げていない。Viveと競合するOculus Riftの値下げに対しても、値下げを行わないと説明を繰り返してきた。


そんなHTCが突然Viveの値下げを発表したので、新型Viveの発売が近いのではないかと期待を受けてしまうのも無理はない。


今のViveを物足りないと考える消費者はVive 2を待つだろうし、「購入してすぐに型落ちになるのは嫌だ」「後継機が発表/発売された後にさらに在庫処分で値下げされるかも」と考えるのももっともだ。


HTCの説明


上記のような期待や不安を持つユーザを代表して、Upload VRがHTCのPatrick Seyboldに確認を取っている。


Seyboldによれば、HTCが今年新たなPCベースのViveを発売することはないという。


アメリカでHTC Viveのゼネラルマネージャーを務めるDan O’Brienも、21日朝の声明で今回の値下げについて「在庫を一掃したり、新製品の準備をするためのものではない」としていた。これが裏付けられた形である。


HTCが2017年にPCベースのVive 2を発売することはない。


VRヘッドセットの増加・進化



HTCの開発するVRヘッドセット


2017年にPCベースの新しいViveを発売することはないというHTCだが、現在新しいVRヘッドセットの開発を進めている最中だ。


2017年中にリリース予定とされているこのデバイスはPCやスマートフォンに依存せずに独立して動作し、Google DaydreamプラットフォームのVRアプリを起動することができる。


Viveと違ってモバイルVRプラットフォームのアプリを動かすデバイスなので直接競合する製品ではないが、Viveよりも手軽にVR環境を構築することができるだろう。


来年以降の進化


Upload VRがSeyboldに確認できたのは、2017年中にPCベースの新型Viveが発売されないということだけだ。2018年にも新モデルが登場しないとは限らない。


2018年の春にはViveが2周年を迎える。その頃に、または3年目に入ってから新型Viveが登場することは十分に考えられる。


また、2016年の後半から今年にかけてVive関連のアクセサリも多数開発されている。PCとの有線接続が必要なViveをワイヤレス化するアダプタHTC純正のデラックスオーディオストラップViveをアイトラッキングに対応させた開発キットなどがそうだ。


2018年にはこうした外部アクセサリの機能を組み込んだViveが登場することもあり得る。それ以降もVive関連アクセサリは開発・発売されるだろうが、新モデルが発売されれば現行のViveでは使えないアクセサリが増えるかもしれない。


他社デバイスの進化


優れたVRヘッドセットが購入しやすくなったことは喜ばしいが、今後もViveが機能面での優位性を保ち続けるかどうかは分からない。


SteamVRのトラッキングテクノロジーは、Viveが独占しているものではない。他社も同じトラッキング技術を使ったVRデバイスの開発を進めているだろう。


Oculus以外にも、今はVRヘッドセットを販売していないメーカーから優れたSteamVR対応デバイスが発売されるかもしれない。


 


HTC Viveの購入を考えていた消費者にとっては福音となる値下げの発表。今Viveを購入すれば、最低でも4ヶ月の間は最新型のViveを使い続けることができる。


来年以降のHTCの動きや他社から発売されるVRデバイスについては不明だが、今手に入るVRデバイスとしては最高クラスの製品であることは間違いない。


 


参照元サイト名:Upload VR

URL:https://uploadvr.com/no-new-vive-2017/


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