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HoloLensが業務用途で採用される


エレベーターの管理にHoloLens

エレベーターの管理業務にHoloLensを使う作業員


マイクロソフトが開発するMRヘッドセット、HoloLens。VRヘッドセットと比べると価格が高く、まだ開発者向けの製品しか販売されていないので所有している・体験済みだというユーザの数は少ないだろう。


だが、企業ではビジネスの現場にMRデバイスを取り入れることで収益を改善できる可能性があると考えている。


周囲の環境からユーザを切り離すVRデバイスと異なり、業務中に使えることがポイントとなりそうだ。


業務に採用されるデバイス


ARスマートヘルメット

AR技術を使ったスマートヘルメットは15,000ドル(168万円)だという


VRInsideでは、VR/AR/MRといった技術を使ったデバイスをビジネスに利用しようという試みをいくつも取り上げている。特に例が多いのはVRだが、MRを利用する例もある。


VRデバイスの利用


Oculus Rift、HTC Vive、Gear VRといったデバイスが比較的早い時期から存在することもあり、VRデバイスをビジネスに活用している例は多い。


外部と干渉しないような利用が前提になるため、外見で違和感を与えてしまうことを心配しなくて良いのもVRが採用される理由かもしれない。


特に活用例の多い用途は、シミュレーション能力の高さを活かした研修やトレーニングだ。小売店レストランで従業員を育成するためにVRが利用されている。


また、工業製品のデザインを行うときにもVRが活用されることが多い。VR空間に試作品を作れば、実際に試作品を作るコストを削減してテストを行うことが可能だ。


従業員ではなく顧客にVRを使ってもらう例としては、不動産会社などが契約を勧めるためのツールとして活用することもある。


ARデバイスの利用


メジャーなARデバイスと呼べるものが存在しないこともあり、ARデバイスを業務用途に使っているという例は少ない。


製造業の現場で使われるARヘルメットなども開発されてはいるが、汎用デバイスがないためにコストが高くなってしまうのが今後の課題だ。


コストカットが優先される民間企業に比べて性能を追求しやすい軍事用途ならば、ARの利用例は多いだろうか。軍に向けて開発した技術を転用した民間向けARデバイスも存在する。


MRデバイスの利用



複数のメーカーが今年の後半にWindows Mixed Realityヘッドセットを発売することを予定しているが、現時点で購入可能なMRデバイスはマイクロソフトのHoloLensだけだ。


このデバイス(開発者向け)の価格が30万円超えと高価なこともあり、VRほどMRの活用例は多くない。


しかし、現実の風景に重ねてオブジェクトを表示できるMRならばVRとは違って業務中に利用することも可能だ。


接客対応


HoloLensを付けた乗務員

HoloLensを付けて対応するニュージーランド航空の客室乗務員


ニュージーランド航空では、客室乗務員がHoloLensを付けて機内サービスを提供する仕組みの研究が行われている。業務のペーパーレス化による環境への貢献や、乗客一人ひとりに合わせたサービスの提供が期待できるという。


だが、現行のHoloLensを付けての客室業務では外見にかなりの違和感がある。ガジェット好きの若者ならともかく、老若男女に受け入れられるかは疑問である。


MR/ARデバイスの場合は情報を確認しながら対人業務を行うことも可能だが、そのまま接客対応をしても自然な小型でデザイン性に優れたデバイスの開発が必要になりそうだ。


メンテナンス・修理作業



顧客と直接関わることのない業務であれば、HoloLensを付けて作業を行っていても問題はないだろう。上の動画では、ビルのエレベーターを管理する作業にHoloLensが活用されている。


Thyssenkruppはエレベーターを作るドイツのメーカーで、HoloLensの可能性を試している。


プロモーション映像では、遠隔地にいるベテランに指示を仰ぎ、視界への描き込みで次に行うべき内容を示してもらう場面が確認できる。メンテナンスのチェック表をデジタルで共有すれば、見落としも無くすことができるだろう。


デザイン作業


Meta 2を付けた男性

HoloLensよりも大幅に安いARヘッドセットMeta 2


車のような工業製品、建造物、ステージの大道具などをデザインする場面でも、MRを利用することは可能だ。


この用途ではVRデバイスが利用されることが多く、ロッキード・マーティンは年間で11億円ものコストを削減している。


ロッキード・マーティンはデバイスが比較的安価で消費者向けに販売もされているOculus Riftを採用したが、デザインを行うときにHoloLensを使うことも可能だ。


バーチャルな空間に現実を再現するのではなく、実際の現場にオブジェクトを表示できるのがVRとの違いである。演劇の公演で使うホールで、舞台の様子や客席との距離感を見ながら大道具のデザインをする、といった利用法が考えられる。


事前に現場を3Dスキャンしておくことで、VRでもほとんど同じことができるのが難点だろうか。しかも、VRならばデバイスの価格は数分の一だ。


 


MRデバイスを業務用途で利用するにあたって改善が望まれるのは、そのデザインと価格だ。


デザインについては、変わったデザインのサングラスだと言っても通じそうな複数の小型ARデバイスが2017年後半から来年にかけて発売を予定している。


価格面でも、Metaが開発するARヘッドセットMeta 2はHoloLensのような機能を3分の1の価格(10万円強)で実現している。


マイクロソフトが技術を提供したWindows Mixed Realityヘッドセットの発売も近づいているので、これらを業務に採用する企業も出てくるだろう。


デバイスが充実すれば、VRだけでなくMR(AR)で業務の効率化を行う例も多くなるはずだ。


 


参照元サイト名:VOA News

URL:https://www.voanews.com/a/high-tech-hololens-business/3918635.html


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