昨年の12月、国や高速道路を運営する各社から、高速道路を将来ETC専用にするためのスケジュールが発表されました。そのスケジュールによると、首都高速・阪神高速の一部ランプでは今年度からETC専用化が進むとのこと。とはいえ、ETCを搭載しないクルマも多い現状を考えると、高速道路のETC専用化へのハードルはまだ高そうです。

2021年度から首都高の一部がETC専用化

2021年12月17日、国土交通省とNEXCO3社・首都高速・阪神高速・本四高速の連名で、「ETC専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化について」という発表がありました。タイトルは「ETC専用化等」となっていますが、事実上高速道路を将来はETC専用にするという内容です。

発表によると、首都高速と阪神高速については2021年度中から一部ランプ・出入口をETC専用化。首都圏と近畿圏・中京圏では2026年度中には7~9割をETC専用化し、2030年度を目安に地方部を含めた全線をETC専用化することを目指すとのことです。なお、名古屋高速については発表内では触れられていません。

国土交通省が毎月発表している「ETCの利用状況」によれば、2021年1月に高速道路を走行した自動車のETC利用率は93.2%と9割を超えています。とはいえ、約7%がETC以外の現金・クレジットカード支払いを選んでいることになり、利用した自動車の台数にすると約4万台と無視できる数ではありません。

ETCを利用しない車がある大きな理由のひとつに、ETC利用の決済に必要なクレジットカードがないことがあげられます。過去にカード支払い事故がある人や、高校生で自動二輪車に乗る人などはクレジットカードを持てないため、ETCカードの発行自体が難しくなります。

ETC専用化でパーソナルカード見直し

そもそも、ETC利用の決済にクレジットカードが必要なのは、後日精算の仕組みを採用しているためです。ETCを利用した場合の通行料金は、料金所を通過した時点では確定せず、後日さまざまな特別料金などを加味して確定します。このため、即時精算が原則のデビットカードやプリペイドカードとの相性が悪いのです。

国内発行のクレジットカードが利用できない人向けには、保証金を預けることで発行できる「ETCパーソナルカード」も一応用意されています。とはいえ、ETCパーソナルカードの保証金額は毎月の平均利用金額の4倍(下限2万円)で、毎月1万円高速道路を利用するドライバーであれば4万円も必要となり使いづらいのです。

そこで、発表された「ETC専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化について」では、ETCパーソナルカードの運用方法の見直しについても触れています。発表によると、2023年度を目標に、ETCパーソナルカードの保証金を最低3000円まで下げ、デボジット金額分だけ利用できることを目指すとのことです。

また、ナンバープレートが盗難にあったり、中古車を輸送する際などに使われる仮ナンバーを使い走行する場合も、ETCを利用することができません。発表によると、こうした自動車については後日支払いの仕組みを導入するなどで対応するとなっていますが、国土交通省によると具体的な方法は今後検討するとのことです。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「高速道路がETC専用になると都合が悪い人とは?