何もないところをじっと見つめている愛猫を目にすることがあります。じっと見つめたままピタッと固まっています。何を見ているのだろうと思い、愛猫がじっと見つめる方向に目をやっても何も見えません。しかし、愛猫のまなざしは真剣そのものです。そんな経験をしたことはありませんか?
こうした姿を見ると「何もいなさそうなのに、一体うちの子は何を見ているのだろう?」「大丈夫かな?」と不安な気持ちが生じます。この記事では、そんな猫の不思議な行動に隠された理由を紹介します。
猫が何もないところを見つめているのはなぜ?
lum0403/3DAY
猫が何もないところを見つめているのはなぜなのでしょうか。これから、何もないところを見つめている理由のいくつかを紹介します。
獲物をじっと見つめて観察している
猫は、周りをじっと観察して、獲物をとるタイミングを見計らうことがあります。視線の先に小さな虫など、人間の目には見えない不規則な動きをするものや興味のあるものがあるのかもしれません。
瞳孔をしっかり開いて何かを追っているなら、小さな獲物を目で追っている状況と考えられます。この状況が、人間からすると何もないところを見つめているように見えることがあります。しかし実際には獲物を目で追っているのです。
音が発生している
@lilium418/3DAY
考えられる別の理由は音が発生しているという理由です。猫は人間では聞こえないようなかすかな音であっても猫は聞くことができます。
実は、猫の視力はそれほどよくはありません。動体視力は良いのですが、いわゆる視力はそれほどではありません。正しい色彩を見分けることができず、ぼやけて見えることもあります。見ることのできる範囲は10メートル先位までと言われています。
しかし、聴覚は人間の何倍も優れています。それで、猫は視覚のみならず聴覚によってもまわりで起きている事柄を判断してゆきます。そのため、かすかな音であったとしても、その音の方を向いて音を聞こうとします。
この猫の行動が、人間からすると何もないところを見つめているように見えることがあります。
紫外線が見えているのかも?
前述の通り、猫の視力はあまり良くありませんが、その一方で紫外線を視覚的にみることができると考えられています。
それで、例えば日差しがあるような方向を愛猫が見つめている場合には、紫外線を見つめているとも考えられます。この行動も、人間からすると何もないところを見つめているように見えることがあります。
匂いが漂ってくる方向を見ている
これまで猫の視覚や聴覚について触れてきましたが、猫の嗅覚の強さはどれほどなのでしょうか。なんと、人間の嗅覚と比べてみると、その強さは数万倍から数十万倍とも考えられています。とてつもない強さの嗅覚です。
猫が鼻をヒクヒク動かしながら、クンクンと匂いをかいでいる様子を目にしたことがあると思います。実は猫は嗅覚だけを用いて食べ物を判別できます。
それで、人間が分からないような匂いが漂ってきていて、その匂いのする方向を向いて匂いをかいでいる場合もあります。この猫の行動が、人間からすると何もないところを見つめているように見えることがあります。
特に何も意味がないという場合もある
猫はのんびり屋でマイペースな生き物です。ですから、 何もないところを見つめていても、特別な意味はない場合もあります。
猫が飼い主さんをじっと見つめてくる場合は?
hani_nini_217/3DAY
同じじっと見つめる行動でも、猫が飼い主さんをじっと見つめている場合、別の理由が考えられます。
おねだりをしている
まず考えられるのは何かをおねだりしている時です。その場合、瞳を大きく開いて、真っすぐに視線を向けてきます。ごはんやおやつを催促しているのでしょう。
甘えたい
猫が目を細めながら見つめていたり、のどをゴロゴロ鳴らしたりしている時は、飼い主さんに甘えたいとのサインです。
不満がある
何か不満がある時の視線は、甘えたい時の視線とは異なり、ジトーッとしている視線です。
もしかするとトイレが汚れてしまっている状況かもしれません。猫はきれい好きなので、トイレの汚れを嫌がります。あるいは、おやつが足りないといった不満がある場合も考えられます。
もちろん全ての不満を解消することはできませんし、そうする必要もありません。取捨選択してゆく必要がありますが、その不満の原因がトイレの汚れなどもっとも理由なのであれば、きちっと片付けてあげて、無用なストレスを与えないようにできます。
まとめ
bonu___0308/3DAY
じっーと見つめている愛猫の行動には、さまざまな理由があることがわかりました。今度、じっと見つめている愛猫の姿を見たなら、どうして見つめているのか、ここで紹介したさまざまな理由について思い巡らしてみましょう。