猫の目は大きくて美しいですが、視力は美しさや大きさとは比例しません。実際、猫は視覚をあまり活用しないで生きているといわれています。見た目的には一番のチャームポイントなのにもったいないと、私たち人間からしたら思ってしまいますね。そこで今回は、そんな猫の視野や視力についてご紹介していきたいと思います。

視野には3タイプある

猫

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視野には3種類のタイプがあります。左右それぞれ片目で見ることのできる「単眼視野」、両目で見ることのできる「両眼視野」、そして単眼視野と両眼視野を合わせた「全体視野」です。

動物の視野は、襲われやすい動物か、それとも襲う側の動物かによって異なります。襲われやすい草食動物は危険に早く気づけるように「全体視野」が広いのに対し、襲う側の動物の全体視野はそれほど広くありません。むしろ獲物にフォーカスできる「両眼視野」が広いです。

小さいとはいえ、猫も肉食動物です。獲物との距離を正確に把握できる両眼視野が120度と広く、全体視野は250度で動物界ではそれほど広くありません。

一方、完全なる草食動物の馬は、全体視野が330度~350度と広く、両眼視野が90度です。この視野の特徴によって危険をいち早く感知して、逃げたり隠れたりできます。ちなみに人間の場合、両眼視野は200度、全体視野は120度です。

もし猫に隠れて何かをしたい場合、猫の目は正面についているので、耳の後ろもしくは真後ろなら視界に入らないことになります。逆に、両眼視野の範囲である顔の正面にくると、わずかな動きでも見逃されないので気をつけましょう。

猫の視力

獲物を狙う猫

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猫の視力は人間の視力の10分の1だといわれています。ですから、猫の目から見える人間の世界はかなりぼやけています。

飼い主さんの顔や住んでいる家の中・形状は認識できますが、細部はぼんやり見えているだけで、かなり近づかないと認識できません。いわゆる近視の人が眼鏡なしで暮らしている状態です。

しかし面白いことに、猫の視力は猫の生態にぴったり合うように作られています。猫が最もピントが合うのは約75cmの距離といわれていますが、これはちょうど猫が狩りをする時にできる獲物との距離と同じです。

しかも猫の動体視力は、猫を軸にして1秒間に25~60度移動している対象物に対して最も強く反応します。つまり、猫が獲物とする小動物にフォーカスしやすいということです。

他にも、猫の習性にあった視力であるといえるのは、「暗視」が優れているからです。猫は夜行性ですので、明るい場所でよく見えることよりも、暗い状況でも不自由しない視力を確保することの方が大事です。

猫の目は大きいので多くの光を捉えることができますし、光を反射させて再度取り込む「輝板」があるので、明暗情報を40%増しで取り入れることができます。さらに、光を感知する「桿体細胞」が人間より6倍も多いので、暗い場所では人間よりもはるかによく見えます。

私たちが真っ暗で何も見えないと思っていても、猫にはどこに何があるのかはっきりと見えているので、暗い部屋の中でもスイスイと動き回ることができるのです。飼い主さんの顔も、寝ている時にしっかりと見ていることでしょう。

猫は色を識別できるの?

猫

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愛猫が喜ぶだろうと、パステルカラーのキュートな毛布や、楽しい気分になれるカラフルなおもちゃをあげても、残念ながら猫の目にはモノクロに写っています。

また、美味しそうな肉色のキャットフードだから喜ぶかなと思っても、猫は赤色を識別できないので、食欲が増すこともテンションが上がることもありません。

猫の目には、色を感知する「錐体細胞」が人間の5分の1ほどしかありません。人間は「虹の7色」全てを認識できますが、猫は赤や緑をはっきりと識別することはできないので、色によって気分が高揚することはありません。

猫の見ている世界は、セピア色だったりブルーグレーだったり、室内でも屋外でもカラーバリエーションが少ない世界なのです。ですから猫に何かをプレゼントする時は、飼い主さんが好きな色や猫に似合うと思う色、かつ部屋のインテリアと合うデザインかどうかで選べば大丈夫です。

まとめ

女性と猫

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猫の視野は人間より広いので広範囲を捉えることができますが、視力や色覚は決して良くありません。全体的にぼんやりと見えているだけです。

しかし顔の正面の視野に入れば、素早いわずかな動きも見逃し暗闇で自由に動き回れるほど暗視力があります。猫から見える人間の世界は、私たちの目に写る世界とは全く異なることがお分かりいただけたと思います。

この記事でご紹介した、猫の視力の優れた所と弱い所を理解して猫に接するなら、愛猫とより密な関係を築いていけるのでぜひ活用してください。

情報提供元:mofmo
記事名:「猫はどこまで見えているの?猫の視野や視力に関する謎に迫る!