はじめに

自然を身近に感じる旅へのニーズが高まっている台湾。快適さを追求したグランピング施設も続々と登場しています。週末リゾートとしても人気の地・宜蘭の員山鄉にある「鳳梨屋水上莊園」は、滝のある24ヘクタールもの広大な敷地に建つキャンピング&グランピング施設。可愛い動物たちとの出会い、山の湧き水で育てたチョウザメの料理…土地のポテンシャルを存分に享受できるアウトドア滞在、要チェックです。

リタイア後の生活を想定して購入した土地をグランピング施設に。

「鳳梨屋水上莊園」のオーナーは、20年前、員山と大同郷の合流点にある長嶺河のほとりで、緑の山々と碧く澄んだ河の流れを見つけました。リタイア後に暮らすため、また野菜が作れる農園を母親にとの思いで、その土地を購入し、魚の養殖池も引継ぐことに。そして土地を耕すこと10数年。辺り一面にススキが茂る廃墟には、3000本近くの樹木が植えられ、自然環境を極力破壊しない形での開発を進めていきました。山林の秘境で叶えたい夢はふくらみ、養殖漁業、キャンプ&レクリエーション、グランピング施設、そしてヴィラ…と、この土地のポテンシャルを活かす形を追求。それらを公開して皆と共有したいという思いから「鳳梨屋水上莊園」をオープンさせました。

“パイナップル・ハウス”という名に込められた意味とは?

エリア全体の造園と施設計画の大部分は、インテリアデザイナーであるオーナーが自ら設計。一般的な農場の経営スタイルとは一線を画すものとなるよう造成しました。“鳳梨屋(パイナップル・ハウス)”という名は、自身の名前“來旺”にちなんでいます。名前を逆にした“旺來(ワンライ)”は、幸せを呼ぶという意味。台湾でこの“旺來”を象徴するのが、パイナップルなのです。これは台湾語の鳳梨(オンライ)と旺來の発音が似ていることに由来し、パイナップルは招福の吉祥物として親しまれています。すべてのゲストに福を、そして自分の家と同じ感覚で滞在してくれることを願い、この名がつけられました。

滝を擁するレジャーリゾートは台湾でここだけ!

「鳳梨屋水上莊園」は、キャンピングエリア、グランピング施設としてのヴィラ、養殖池、カフェとレストランで構成されています。園内は美しい景色に満ちていますが、なかでも10数カ所に及ぶ大小の滝の存在は特筆すべきポイント。滝を擁するレジャーリゾートは台湾唯一、ここだけです。また、インフルエンサーのお墨付きチェックインポイントも多数。例えば、パッションフルーツ、藤、蘭が植えられている緑のトンネル。全長2kmのカラマツ大道、桜大道、青カエデ大道は、四季折々の風情を感じ取ることができる散策コース。夜間には緑のトンネルがライトアップされ、まるでレッドカーペットのように姿を変えます。ほかにも、機関車、ウエディング・チャペル、竹と藤の休憩エリアなど、撮影スポットがそこここに。

豊かな湧き水もこの土地の魅力。水辺の映えスポットも多数。

一年を通して雪山山脈からの豊富な水と湧き水が流れていることは、このあたりの景色の美しさの源。その特別感を求め、ウエディング・フォトを撮影する新郎新婦も多数。滝のブランコエリアは、誰もがブランコに座って写真を撮りたくなるスポット。湖のボートは幻想的で、バブルハウスは注目度大。レインボー・ムーン・ブリッジに座ったポーズも絵になります。また、滝の願い池は、夜になると、そのロマンティックさが爆上がりします。2層のハート型プールとパイナップル型プールでの水遊びもおすすめ。嬉しいことに、小黒蚊にわずらわされることもありません。ここには、大人も子どもも楽しい時間を過ごせる環境が整っています。

動物エリアも大人気。ここでは、白ウサギ、ダッチラビット、ライオンヘッドといったウサギを放し飼いしているほか、ハクビシン、ヤギ、ハナジカ、カニクイマングースが生息しています。特別なところでは金鶏や黒鶏、またケツメリクガメやミシシッピアカミミガメ。タイミングが良ければ、孔雀が羽を広げる瞬間を見ることも。野生の動物たちは、園内で頻繁に出合うことができ、至近距離での観察が可能です。自然環境の豊かさゆえ、蝶々、バッタ、トンボといった昆虫類も飛び交っています。夏場はホタルが園の“常連客”なのだそう。

ルームタイプは多彩。部屋選びに迷うのも楽しみのうち。

広大な園内は、開放感に満ち、清々しく、都会の喧騒から離れてリラックスするのにぴったり。一泊二日でも十分リフレッシュできますが、ゆったりと二泊三日で滞在するのがおすすめです。キャンプ施設やヴィラで、山林との一体感を存分に楽しんでください。

ヴィラは5つのエリアがあり、清渓に風情を感じる日本風スタイル、瀟洒なデザインのオープンハウス、中庭のあるヨーロピアンスタイル、キャンプとリゾートの要素を兼ね備えたカメリアルーム、熱帯リゾート風タイプがあり、広さは15〜22坪。それぞれ個性が異なる客室ながら、全室のメイン素材に台湾ヒノキを使っているのが特徴です。

湧き水で育てたチョウザメを火鍋でいただく冬メニューが登場。

アフタヌーンティー日帰りプランは、レストラン利用で入場チケットの優待つき。雪山の湧き水で養殖した無添加のチョウザメ料理を注文すると、パーク内で遊べるチケットの優待があるなど、お得に楽しむ方法はいろいろ。宿泊に関しては、平日は一泊一食プラン、休日は一泊三食で、園内ガイドツアーが付属。ガラス張りのカフェで、ハンドドリップコーヒーと手作りケーキのアフタヌーンティーも楽しめます。秋冬シーズンの夕食は、チョウザメと豪華食材の火鍋&宜蘭の美食のミニビュッフェ。固定メニューではなく、旬の食材を使った料理が並びます。朝食は中華&西洋料理のビュッフェを。家族で、また気のおけない友達と一緒に…キャンピング&グランピングは、過ごしやすい今の季節が狙い目。早めの計画がおすすめです。

◆鳳梨屋水上莊園
住所:台湾宜蘭縣員山鄉中華村長嶺路195號
WEB予約:wanglai1108.com
情報提供元: 旅色プラス