日本政府は、韓国で新型コロナウイルスによる感染が急拡大していることを受け、入国拒否措置の対象地域に韓国の大邱(テグ)市と隣接する慶尚北道(キョンサンプクト)を新たに加える方針を固めた。過去2週間以内に同地域の滞在歴がある外国人を対象に、2月 27 日午前 0 時から実施する。


26 日に首相官邸で開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部で、安倍晋三首相が表明した。韓国では2月 19 日以降、大邱市及び慶尚北道の一部地域において感染例が急拡大。韓国での感染者数は計 1,146 人( 2月 26 日 9 時現在)にまで増えている。


これを受け、韓国政府は危機警報を「深刻」段階へと引き上げたほか、大邱と慶尚北道は「感染症特別管理地域」に指定( 2月 21 日付)している。


日本政府も水際対策を強化するため、出入国管理法に基づき、原則として中国の湖北省や浙江省に滞在歴がある外国人らの入国を拒否しているが、中国以外の地域で新たに韓国の一部も入国拒否の対象に加える。


外務省は 2 月 25 日にで「感染症危険情報」で大邱市と清道郡を3番目に強い「レベル2」(不要不急の渡航は止めてください)に引き上げていた。


韓国では、ここ数日で感染者数が急拡大し、1千人を超えている。現時点での入国拒否は、韓国の大邱)市と隣接する慶尚北道での滞在歴がある外国人に限られるが、今後他の地域へも拡大すれば、日本のインバウンドにも大きな影響を与える可能性がある。


日本政府観光局(JNTO)によると、2019 年の訪日客 3,188 万人のうち 558 万人が韓国からの訪日客で占め、959 万人の中国の次に大きい規模を誇る。


中国ではすでに日本を含む海外への団体旅行を1月下旬から中止するなどしており、観光業界など多くの業界に影響が出ているが、入国拒否の対象が韓国の他のエリアにも拡大すればインバウンド市場にさらなる影響が出る可能性がある。


情報提供元: Airstair
記事名:「 【速報】日本政府、韓国の一部からの訪日客を入国拒否へ 新型コロナウイルス感染者1千人超で