リッジラインのようなSUT(スポーツ・ユーティリティ・トラック)をはじめとするトラックの12月期の利益は4.2%増加しており、さらにCR-Vハイブリッドやアコード ハイブリッドなどの電動車両も好調な販売を示している。ここがSUVの好調のプラスアルファとなって効いているのだ。
無論、北米で「ミレニアル世代および初めての自動車購入者に最も売れているモデル」として知られるセダンのシビックも26万1225台という好調な販売を記録し、その座を守り続けているのだが、どうやらハイスペック・スポーツモデルであるシビック Type R LE(リミテッドエディション)の発売が、シビックの販売をさらに加速させた模様だ。
それではアキュラ・ブランドはどうか? ホンダのプレミアムブランドであるアキュラが北米市場で展開するラインナップは、セダンのILX、TLX、RLX(いわゆる北米レジェンド)、およびSUVのRDXとMDXがあり、日本でも販売されているスーパースポーツのNSXもアキュラ・ブランドだ。
特にセダンのTLXにスポーツ・グレードの「Type S」が復活し、これに伴い小型のILXやSUVのMDXにも「Type S」が加わるとの観測から市場が活性化したようで、 ILXは12月に1417台の販売を記録し、販売台数は8.6%増加した。SUV全般も販売台数は7年連続で10万台を突破。 RDXの販売台数は6年連続で5万台を超え、2020年の総販売台数は5万2785台に上っている。
つまり北米市場では、依然としてSUVが好調だが、トラックと電動車両がそこに加わって台数を伸ばしている。
しかしそれだけでなく、シビック Type R LEやアキュラTLX Type Sのようなセダンのスポーツ・グレード車が、イメージリーダーたるアキュラNSXへの憧れに引っ張られる形で好調な販売を示し、台数を上乗せしたことも見逃せない点だ。
これは推測でしかないが、これを背景に、ホンダのスポーツモデルやスポーツ・グレード車が増えてくる事は十分に「あり得る話」だろう。走り志向のユーザーには、2021年のホンダは国内外を問わず期待大かもしれない!?