今回の実証実験では、夜間の建設現場で稼働する現場内の搬送ダンプに、自動運転車を1台導入する。有人ダンプと自動運転車が混在した交通下における運行への影響や全車自動運転車だけでの運用を検討する。また、建設現場の自動化に向けて建機連携を念頭に置き、データを取得することを主な目的としている。
本実証で使用する自動運転車は、ベース車両である大型トラック「日野プロフィア」に自動運転技術を搭載し、約1.3kmを最高30km/hで走行する。車両の走行位置や経路は、GNSSデータ、カメラ、LiDARで把握し、前走車がいる場合は全車速ACCで安全な車間距離を保ち、人および障害物を検知すると停止する。本実証では安全を最優先し、想定外の事象に備えてシステム監視者が乗車する。
日々採取先が変わるコンクリート骨材ヤードの位置に応じて設定する。狭いカーブや悪路、急勾配も含み、有人ダンプと混在した現実的な環境下での実証実験を実施する。
本実証の結果を踏まえ、今後は荷積み・運搬・荷降ろしまで一貫したオペレーションや、複数台の自動運転車を活用した現場における運用の新たな構築をめざし、開発や導入に向けた実証を検討していく。