待望の4気筒モデルである。既に乗る前から、それが発揮する(であろう)エキサイティングな走りっぷりを想像し、胸が熱くなってくる。




PHOTO&REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)

 ZXというネーミングの復活に、正直驚いていた筆者は、アンベールされた姿を目の当たりにしても、それが4気筒マシンである事には、しばし気付く事が出来なかった。なぜなら、まさか(250ccクラスで)4気筒エンジンが復活するとは想像すらしていなかったからだ。




 既存のNinja 250はツイン・エンジンならがも、高回転高出力型エンジンを搭載し、かなりエキサイティングな元気の良い乗り味を発揮。かつてレプリカ系モデルの呼称だったZXの名を復活しても、Ninja250との差別化は難しいだろうと考えていたからである。


 このZX-25Rの全体にマッシブなアスリート然としたフォルムは、剛性感と迫力のある雰囲気を遺憾無く発揮。倒立フォークや専用新開発されたスイングアームの採用等、ハイパフォーマンスなスポーツモデルとして本気度の違いは一目瞭然であった。




 そんな時である!アンダーカウルから覗くエキゾーストパイプの数に我が目を疑ってしまった。


 おおーッ!ついに復活か!? と思わず自分の膝を叩いていた。




 かつては4社がしのぎを削りあっていた4気筒クォーターが全て消滅していただけに、現在唯一の存在となるZX-25Rの登場は、実にインパクトの大きな出来事である。




 30年以上も前から存在していただけに、技術的問題は無くとも、何かとコスト高になる4気筒クォーターが今の市場で商品として成立する訳が無いという思いになっていた。どこか諦めの境地だったのかもしれない。


 その意味でZX−25Rを開発して見せたカワサキの英断には心から拍手を送りたいと思った。とは言え現段階はあくまで参考出品。公表された主要諸元表もー(ハイフォン・未回答の意味)が並ぶ。つまり発売等も含めて、詳細はいまだベールに包まれているのである。




 ただ、活況のアジア市場では、クラス最高峰のスーパースポーツモデルに君臨できることは必至である。国内市場でも、あるいは「お宝確実モデル」として購買意欲に火をつけられるかもしれない。 


 また、これを契機に4社のバトル再燃カモ!(笑)




 伝え聞く情報によれば、レッドゾーンは17,000rpmから。参考のために古い資料を紐解くと、かつて高回転高出力を極めたZXR250も同じ。後半機種では19,000rpmだった。


 


 果たしてZX-25Rはどのような出力特性を発揮してくれるのだろうか。燃料噴射制御も最新の技術投入がなされ中低速でも不足のないトルクと4気筒ならではの小気味良いサウンドを聞かせてくれることは間違いないだろう。贅沢な足回りやクィックシフターの採用も相まり、アジアはもちろん国内市場も賑わすシーンが今から見えてくるようである。そんなドキドキ・ワクワクの市場到来に期待したい。






 


 


 

マフラーは右出しのショートタイプながら、クランクケース下の集合部に触媒が、そしてたっぷりと大きなチャンバー容積を備えている。

アンダーカウルの前方を覗くと、エキゾーストパイプ4本の存在が確認できる。
いったい、どのような咆哮を奏でるのだろうか!?


エンジン部が少しわかる広報発表写真。プレスデー初日にリリースされた。

◼️主要諸元◼️

車名:Ninja ZX-25R(参考出品・世界初公開)


エンジン種類/弁方式:水冷4ストローク並列4気筒/DOHC4バルブ


総排気量:249cm³


内径×行程: ー 


最高出力:  ー


最大トルク: ー


全長×全幅×全高: ー


シート高: ー


車両重量: ー


燃料タンク容量: ー


カラー:・ライムグリーン×エボニー


◼️フィーチャー


フレーム:トレリス、ハイテンスチール


フロントサスペンション:SFF-BP(Separate Function Fork-Big Piston)


リヤサスペンション:ホリゾンタルバックリンク


フロントブレーキ:シングルディスク ラジアルマウントモノブロックキャリパー


電子制御:KTRC(カワサキトラクションコントロール)、


     KQS(カワサキクイックシフター)、パワーモード
情報提供元: MotorFan
記事名:「 カワサキ・Ninja ZX-25Rの登場に「待っていたぞ!」と、オジさんは思わず膝を叩いてしまった。【東京モーターショー2019】