2020年開催の東京オリンピックに向けて関東の大動脈が着々と開通している。大物の道路は2020年度に開通ピークを迎えるが、2019年の大動脈はどのような変化が待っているのか? 解説しよう。

 2020年の東京オリンピックに向けて首都圏の高速道路や主要幹線道路が次々と開通を予定している。2020年度に開通予定の大物道路を挙げると、神奈川県の藤沢IC〜釜利谷JCTを結ぶ通称・圏央道南側区間(正式には横浜新湘南道路と横浜環状南線)、外環道・大泉JCT〜東名JCT間(こちらは2020年度完成予定から大幅に遅れそう!?)、新東名高速・御殿場JCT〜海老名南JCT間、東名高速・横浜青葉IC〜第三京浜・横浜港北JCTを結ぶ横浜環状北西線、そして渋滞のメッカである東名高速・大和トンネル4車線化が挙げられる。


 


 いずれも開通すれば首都圏の交通網に劇的な変化を及ぼす重要な道路ばかりだ。たとえば圏央道南側区間が開通すれば東名高速の海老名JCTから圏央道を南下し、釜利谷JCTから首都高湾岸線を使って都内へのアクセスが可能になる。また、横浜環状北西線はすでに開通済の横浜北線と接続されるので、東名高速・青葉IC・JCT〜第三京浜〜首都高横羽線・生麦JCT間が繋がるわけだ。神奈川県民だけでなく、東京都民にとっても横浜環状北西線が開通する効果は計り知れない。

2020年度までに順次開通する予定の新東名高速道路・御殿場JCT〜海老名南JCT間の予定図。

 と、2020年度は大物が控えているものの、2019年度に開通予定の道路を見てみると、少しさびしい感がある。




 まず注目したいのは新東名高速・御殿場JCT〜海老名南JCTの一部、厚木南IC〜伊勢原JCTが2018年度に開通する。そして2019年度には伊勢原JCT〜伊勢原ICが続いて開通予定だ。これにより海老名南JCT〜伊勢原ICまでが開通することになるが、御殿場JCTまで開通(2020年度予定)しないことには、それほどの効果をもたらさないだろう。

国道357号・東京港トンネル東行きの開通が2018年度に控えている。

 最も期待できるのは2018年度内に開通予定の国道357号・東京港トンネル東行きだ。すでに西行きは2016年に開通しているが、東行きは未だに開通していなかった。首都高湾岸線と完全に並行する道路なので、臨海道路や臨港道路の渋滞が緩和されるだろう。羽田方面からお台場地区へのクルマの流れもスムーズになるはずだ。参考だが、国道357号・東京港トンネル西行き開通後、台場地区と羽田方面を結ぶ一般道の臨港ルートは交通量が36%減少して、渋滞は74%減、所要時間は22分から15分に短縮されたそうだ。


 


 大物道路の開通は2020年度となるが、2018年も粛々と渋滞緩和に向けて道路開通が始まっているのだ。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 首都圏の大動脈が変わる、2019年に開通予定の大物道路はこれだ!