昨年7月に日本上陸を果たしたばかりのアメリカンスポーツ「シボレー・カマロ」が早くもフェイスリフト。よりアグレッシブかつスタイリッシュな外観をまとい、パフォーマンスにも磨きをかけて11月22日、東京・渋谷キャスト「SPACE」で日本仕様が披露された。




PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)

シボレー・カマロSS

 フロントマスクは前後のLEDランプを含め力強く精悍なデザインに一新されただけではなく、グリル中央にあるシボレーのトレードマーク「ボウタイ」が中空化。これによりエンジンルームへのエア流入量が毎分3立方メートル増え、長時間のサーキット走行では冷却水やエンジンオイルの温度上昇を1.2℃抑えられるようになった。

日本仕様の全車に装着されたオープンボウタイグリル

 なお、この「フロータイ」とも呼ばれるオープンボウタイグリルは、「北米では6.2L V8エンジンを搭載する『SS』にのみ装着されるが、歩行者衝突安全対策のため日本では『SS』以外のグレードにも採用」(GMジャパンの若松格社長)されている。

「SS」のエクストラクタースタイルフード

 また、エアカーテンがホイール周辺に空気を流して空気抵抗を低減。さらに最上級グレード「SS」では、フード中央にエア排出用の大型「エクストラクタースタイルフード」を装備。エンジンルームの冷却効率と空力性能を同時に向上させた。

「SS」の6.2L V8 OHVエンジンと10速AT

 「SS」ではさらに、ATを従来の8速から10速に変更し、レシオカバレッジを拡大して高速走行時のエンジン回転数を抑えつつ、クロスレシオ化することで仮想性能をアップ。さらに、発進時のエンジン回転数やリアタイヤのスリップ率を選択できる「カスタムローンチコントロール」や駆動輪のグリップを最大化するバーンアウトに必要な「ラインロック機能」を標準装備した。

「SS」のインテリア

 そのほか、リアカメラミラーは新しいフレームレスデザインに変更され、「SS」にはズーム/角度調整/明るさ調整の機能がボタン操作で可能な高機能型を搭載。フルハイビジョン同等の解像度を持ち、高精細なストリーミング映像が表示できるようになった。




 インフォテインメントシステムも解像度を高めた次世代型になり、最新のスマートフォンのような直感的な操作が可能。モニター、ドアトリムパネル、カップホルダーを華やかに演出する24種類の「エンハンスドスペクトラムライティング」には、新たに8種類のブレンドエフェクトカラーが追加された。




 またボディカラーとしては、60年代に活躍したレースカーで親しまれていたヘリテージカラー「Sunoco Blue」にインスパイアされ、メタリックによりさらに現代的なテイストに仕上げられた新色「リバーサイドブルーメタリック」が追加されている。

シボレー・カマロ・コンバーチブル

 グレード構成は従来と変わらず、275ps&400Nmの2.0L直4DOHC直噴ターボエンジンを搭載するクーペボディの「LT RS」と2+2オープンの「コンバーチブル」、そして迫力をアップしたクーペボディに453ps&617Nmを叩き出す6.2L V8 OHVエンジンを心臓部とする高性能モデル「SS」の3種類。価格はそれぞれ529万2000円、615万6000円、680万4000円。

シボレー・カマロLT RS“ローンチエディション”

 さらに、今回のフェイスリフトに合わせ、限定モデル「ローンチエディション」をクーペモデルに設定。初代モデルなどで人気を集め「カマロ」のヘリテージを象徴する鮮烈なオレンジのエクステリアカラー「クラッシュ」を採用。ブラックカラーのセンターデカールやブラックペインテッドホイールを装着し、ひときわスポーティでパワフルな印象に仕立てている。こちらは「LT RS」が20台、「SS」が30台限定で、価格はそれぞれ561万6000円、712万8000円。

【Specifications】


<シボレー・カマロSS(FR・10AT)>


全長×全幅×全高:4785×1900×1345mm ホイールベース:2810mm 車両重量:1710kg エンジン形式:V型8気筒OHV2バルブ直噴 排気量:6153cc ボア×ストローク:103.2×92.0mm 最高出力:333kW(453ps)/5700rpm 最大トルク:617Nm(62.9kgm)/4600rpm 車両価格:680万4000円
情報提供元: MotorFan
記事名:「 シボレー・カマロが早くもフェイスリフト、V8モデル「SS」に10速AT搭載!