■K10C DITC


シリンダー配列 直列3気筒


排気量 996cc


内径×行程 73.0mm×79.4mm


圧縮比 10.0


最高出力 82kW/5500rpm


最大トルク 160Nm/1500-4000rpm


給気方式 ターボチャージャー


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


吸気弁/排気弁数 2/2


バルブ駆動方式 直接駆動


燃料噴射方式 DI


VVT/VVL In-Ex/×

 K10C型1.0ℓ直3ターボは、ボアストローク比1.09のロングストローク型エンジン。新興国市場を視野に入れたエンジンゆえコストに配慮して、吸気側だけVVTを採用する。




 K12B型は先代スイフトが2007年にマイナーチェンジした際に投入された、Kシリーズの派生ユニットだ。そのアップデート版が、気筒あたり2本のインジェクターを備える「デュアルジェットエンジン」。


 燃費向上のために開発陣は、K12Bベース版の圧縮比11.0を12.0に高めるべく狙いを定めた。高圧縮比を実現するために真っ先に取り組んだのは、吸気ポートの小径化による流速アップと通気抵抗を低減するための形状の工夫。あわせて、燃焼室の形状を最適化してタンブルにより混合気の流動を促した。ノッキングやプレイグニッションを避ける手段のひとつが、デュアルインジェクターだ。これにより、燃料の微粒化が促進され、燃焼効率が高まる。さらにEGRクーラーを追加。燃焼室形状の工夫、デュアルインジェクター、クールドEGRの採用が燃費向上の三大技術である。




 また、2015年には燃料噴射方式をDIとした直列三気筒「Booster Jet」を新規投入。グローバルBセグメントハッチバックの「バレーノ」に搭載し、日本市場でも販売している。

ターボチャージャーはIHI製。ウェイストゲートバルブノーマルオープン制御を行なっている。

これまで国外専用だったKシリーズの1.4ℓ版を直噴ターボ化し、2017年登場のエスクードから国産車初搭載。ハイオク仕様のスイフトスポーツでは、低回転のトルクを上積みしたチューニングが施され、103kW/230Nmにパワーアップされている。

■K14C


シリンダー配列 直列4気筒


排気量 1373cc


内径×行程 73.0mm×82.0mm


圧縮比 9.9


最高出力 103kW/5500rpm


最大トルク 230Nm/2500-3500rpm


給気方式 ターボチャージャー


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


吸気弁/排気弁数 2/2


バルブ駆動方式 直接駆動


燃料噴射方式 DI


VVT/VVL In/×
直噴インジェクタは側方配置。吸気流は近年のトレンドに則ってタンブル流を強めている。

1.4ℓターボエンジンのK14Cは、各シリンダーに7つの噴射口を持つインジェクションノズルを配置。高圧燃料ポンプで燃焼圧力を高めて噴霧の高微粒化により燃料効率を高める。

シングルスクロール型ターボチャージャーはアクセル操作に対するレスポンスを高めるため、ノーマルクローズ制御を採用。排ガスの流入量を調節するウェイストゲートバルブを閉めてタービン回転数を高く保つことで全閉から全開での過給応答性を向上する。

1.2ℓ直4NAエンジンのK12Cは、1気筒あたり2本のインジェクターを装備するスズキ得意のデュアルジェットエンジン。K12Bから改良することで圧縮比12.0→12.5と高圧縮比にした。バルブリシュターはローラーロッカーを採用。

■K12C


シリンダー配列 直列4気筒


排気量 1242cc


内径×行程 73.0mm×74.2mm


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


圧縮比 12.5


最高出力 67kW/6000rpm


吸気弁/排気弁数 2/2


バルブ駆動方式 ロッカーアーム


最大トルク 118Nm/4400rpm


給気方式 NA


燃料噴射方式 PFI


VVT/VVL In-Ex/×
情報提供元: MotorFan
記事名:「 スズキの進める直噴ターボエンジン──K series