10泊11日 車中泊インプレッション!

車中泊と一言で言っても、寝るクルマやフラットスペースの作り方によって、その“快眠度”は大きく変化する。同じクルマだとしても寝方や、寝心地を良くするためのグッズを駆使することで、もっともっと快適に過ごすこともできるのだ。今回はクルマによって異なる寝心地を実証するために、10泊の車中泊キャンプを敢行。さて、意外にももっとも寝やすかったのは、あのクルマでした!

■■第八夜 ダイハツ・タントカスタム■■

車内の広さは格別! 快眠には凹凸処理が必要



スーパーハイトと呼ばれる、軽自動車の中でもとくに全高が高いジャンルは、軽自動車とは思えないほどの車内の広さが魅力。

乗車定員は4名だが、頭上や足元のクリアランスはミニバンと比べても遜色はない。そんなスーパーハイトの中でも売れ筋のクルマ、タントカスタムを8日目のお宿にチョイス。

まず準備をしながら思ったのが、助手席側の開口部の広さ。前後ドアの間にあるべきピラーがないミラクルオープンドアのおかげで、開口幅はなんと1490ミリ。長尺物や大きなコンテナボックスを有するキャンプでも、この広さがあれば、積み降ろしが非常に楽。フラットスペースに寝袋を敷く作業なども他車とは比べものにならないほど楽だった。

フラットアレンジの方法は2つ。前席はどちらもフルリクライニングさせるが、後席を前倒しするか、ギリギリまでリクライニングするかの2択だ。

フラットスペースを長く取れるのは、前倒しする方法で約205ミリと長さ的には十分。寝てみると、確かに足は伸ばせるが、ラゲッジ側後端が1段低くなり、かつ前後席の間に起伏を感じるので、このまま寝るには厳しい。これを全体的にフラットにするには、クッションやマットをかなり多用する必要がありそうだ。

もう一方の後席もリクライニングさせる方法。フラットスペース長は後席座面までで約155センチと短い。寝てみると体に感じる起伏は先ほどよりも楽。だが、長さが足りないので、結果的には後席背面をまくら代わりとすることで落ち着いた。

全体的に凹凸が多いので、快眠するには、そのあたりを攻略する術を持つ必要がそうだ。

快眠度 ★★☆☆☆
腰のやられ具合 ★★★☆☆
就寝人数目安 大人2名ちょっと厳しめ
車両価格 172万1500円〜200万2000円
乗車定員 4名

起伏を感じるのは前後席の接点、前席の座面と背面の段差。長さ的には約155センチと短いが、後席背面をまくら代わりにすれば何とか寝られる。


A=約155cm
B=約110cm
C=約110cm
D=約35〜52cm

前席の座面と背面の段差はキャンプマットを重ねればクリアできる。マットなしだとシートベルトのキャッチも結構気になる。

格納式のリアドアサンシェードは全車標準装備。メッシュ状で車内からは見えるが、車外からの視線を気にせず眠れる。

1泊目 トヨタ・ノアMU(モデリスタ)
2泊目 マツダ・マツダ6ワゴン
3泊目 三菱・デリカD:5
4泊目 三菱・アウトランダーPHEV
5泊目 スズキ・ハスラー
6泊目 ホンダ・フリード
7泊目 日産・エルグランド
8泊目 ダイハツ・タントカスタム
9泊目 トヨタ・ハリアー
10泊目 日産・NV350キャラバン マルチベッド(オーテック)

[Text:スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

情報提供元: ドレナビ
記事名:「 【10日連載!】1日1台寝てきました! 10泊11日車中泊インプレッション_どのクルマが1番寝やすい!? ■第八夜 ダイハツ・タントカスタム