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アクアスターはTDL~USJ間を走る4列シート・トイレ付き夜行バス

今回乗車してきたのは、4列スタンダードシート・トイレ付きの夜行バス、アクアスター。関東~関西間を結ぶ路線で毎日運行しています。

停車するのは、関東はTDL、東京駅(※関西発便の降車のみ)、バスタ新宿、横浜駅(※関東発便の乗車のみ)へ、関西は京都、大阪難波、USJ。乗車時間は最長で約11時間です。

アクアスター運行便

アクアスター外観。白地に青いハイビスカスの清潔感ある車体

東京~京都・大阪間を走る夜行バスはたくさんありますが、その中でもアクアスターはひときわ人気の高い路線。リピーターらしき人もよく見かけます。

その人気の秘密とは? さらに2023年には車内設備がグレードアップしたとのウワサで気になる! というわけで、実際に乗車して確かめてきました!


アクアスター車内の様子は…

アクアスターの座席は、横4列×縦11列。後方にトイレがついており、トイレ分を差し引いて、座席は全部で40席です。

車内の様子(画像提供:平成エンタープライズ)

座席の縦列が11列ということは、足元や前後のシート間隔が狭いのでは…なんて心配しがちですよね。ですが、一般的な4列スタンダードシートの前後の間隔が70~90cmほどで、アクアスターのシート間隔は約88cm! シート間隔は広めとなっています。リクライニングの角度も120度あり、ゆったり体を伸ばせるのです。

リクライニングを倒した状態(画像提供:平成エンタープライズ)

特徴的なのは、座席シートの上部を覆うブルーのシェード「シートキャノピー」。頭から胸元ほどまでを覆ってくれるので、寝顔隠しになり、プライベート感が増します。さらに光漏れ防止にもなるため、なんとアクアスターは夜中でもスマホし放題!

シートキャノピーを下ろした様子。横から見るとかなり隠れるのがわかる

あわせてチェックしたいのが、シート背もたれの上部にある「ピタっとピロー」と、従来の座席の上に加わった低反発シート。どちらも2023年に新しくアクアスターに取り入れられたサービスです。ピタっとピローで頭の位置が自然と定まり、低反発シートで包みこまれるような座り心地となるので、くつろぎ度がすごい!

頭を優しくホールドしてくれる「ピタっとピロー」(画像提供:平成エンタープライズ)
座席の上にさらに低反発シートが重なっている(画像提供:平成エンタープライズ)

座席周りには、さらに車内を快適に過ごせる工夫がギュッとつまっています。足元には、靴を脱いだ足を休ませるためのフットレスト。各座席には大判ブランケットとミニ枕。コンセントは座席脇に1人1つ設置してあります。また、4列シートの隣接した座席との間にもプライベートカーテンを引けるのが嬉しいポイント。

足元にはフットレスト
コンセントはこの位置に(座席は低反発シート装着前)
ブランケットとミニ枕が借りられる(座席は低反発シート装着前)
隣席との間にはプライベートカーテンも(画像提供:平成エンタープライズ)

後方にあるトイレは、座席4席分の広さ。中には小さな洗面台もあります。

トイレは車内の一番後方に(画像提供:平成エンタープライズ)


乗車記:大阪のVIPヴィラなんばからアクアスターに乗車

今回の私の乗車は22:55、大阪のVIPヴィラなんばから。平成エンタープライズが運行する高速バス「VIPライナー」乗車時に無料で利用できるバスラウンジVIPヴィラなんばが、そのままバス乗り場にもなるのです。

基本的に平成エンタープライズが運行するバスであればどの便でもラウンジサービスを無料で受けられます。

さて、その無料サービスにしっかりお世話になるべく、ちょっと早めにVIPヴィラなんばへ到着した私。夜ですがラウンジ前は明るく、バスのスタッフや乗客たちが行きかっていて、初めてでもすぐにわかりました。

VIPヴィラなんば入口

VIPヴィラなんばのオープンは夜の20時から。VIPライナー利用者は、乗車日当日であれば何時から入っても無料です。ありがたい!

入室は非対面式、タッチパネルで受付票を出してもらうだけでOK。入室後は無料のドリンクを飲んだり、利用フリーのコンセントでスマホを充電したりしながら、ゆっくりバスを待ちます。

受付はタッチパネル式でカンタン!
アクアスターの受付票。便名や座席も書いてある

VIPラウンジの詳細はこちら

ラウンジ前にバスが到着すると、ラウンジ内では乗客向けアナウンスで教えてくれます。「アクアスターが到着しました。ご乗車のお客様は~」のアナウンスに従って、荷物を持ってラウンジの外へ。バスの到着はラウンジの真ん前なので、乗り間違いの心配などはまったくなし!

VIPラウンジ前にバスが到着!(写真の車両は一本前に出発したVIPライナー)


発車~休憩 アクアスターのトイレ休憩は全部で3回

大阪の出発が22:55、京都を出たのが24:05。今回の乗車日は平日でしたが、バス車内はほぼ満席でした。さすが人気路線・アクアスター!

京都を出て10分ほどしたら、車内の天井からウィーンとモニターが下りて来て、車内説明タイムに。とはいえこの説明を待たず、キャノピーを下ろしてさっさと眠ってしまっている人もちらほらいました。慣れてるなーリピーターさんかなーと思いつつ、アクアスター初心者の私はしっかり説明を聞きましたよ。

モニターでの車内説明

モニターでの説明と補足の車内アナウンスの後は、VIPライナーの嬉しいサービス「一斉リクライニング」の声掛け。私もそうですが、リクライニング時の後部座席の人への声掛けに勇気を必要とするタイプにとっては、本当にありがたいサービスですよね。

しかしせっかくリクライニングしましたが、1回目の休憩に到着したのはそれからすぐの24:30。滋賀県にある草津PAで休憩となりました。アナウンスはなく、バスの停車と前方カーテンのオープン、小さな足元灯の点灯が休憩の合図です。

休憩SA/PAへ到着。休憩中は乗務員さんがバス前で待機していてくれる

24:30頃に到着して出発は24:50、約20分間の休憩です。バスから外に出る時は出発時間を前方のボードで確認し、乗務員さんからバスカードを受け取りますよ。

車内前方のボードで出発時間の確認を
外に出る際にはバスカードを受け取る

休憩は、1回目が草津PA、2回目は3時台に静岡県浜松市の浜松SA、3回目が6時台に神奈川県海老名市の海老名SAでした。どの休憩もそれぞれ20分程度。

1回目の休憩場所、草津PA

どの休憩地点でも休憩時間はゆっくりめですが、降りる人は少なめでした。車内にトイレがあるので、乗客はゆったり構えていられるのですね。

それに、車内設備のおかげでリラックスできすぎますからね! ゆったりとリクライニングを倒して、キャノピーを下ろしてプライベートカーテンも閉め、低反発シートに包まれてピタっとピローに頭をのせて、寝てもよしスマホしてもよしときたら、これは休憩時間でもわざわざ外に出る必要を感じないかも。

かく言う私もリラックスしきって、気持ちよ~く眠っていた乗客の一人。バスはその間も一路東京へ……。


7:15 東京へ到着!

「まもなく東京へ到着します」との車内アナウンスが入ったのは、7:05頃。アナウンスは「お降りになるお客様のご用意のために、いったんすべてのリクライニングを戻していただきますようお願いします」と続きます。VIPライナー優しいな! と思いつつ、私もいそいそとリクライニングを戻しました。

東京到着予定は7:10、バスは定刻より5分遅れの7:15にバス停到着。私はここで降車し、この後TDLまで走るバスを見送ります。乗務員さん、ありがとうございました!

東京駅八重洲口バス乗り場へ到着!

降車時はバス車内にゴミ袋が設置され、車内ゴミを捨てていけました。それだけではなく、降車地は東京VIPラウンジからすぐそばとのことで、道順も教えてくれました。VIPライナー利用者は、バス降車後もVIPラウンジを無料で使えるのです。至れり尽くせり!

東京VIPラウンジはこの2~3F

アクアスターの車内くつろぎ仕様は、ホントに4列スタンダードシートかと驚くレベル。キャノピーとプライベートカーテンによる二重のプライバシー確保は、予想していた以上に安心してくつろげました。

さらに、大阪・京都・東京のバス乗り場は、VIPラウンジになっているかまたはVIPラウンジのすぐ近くにあるため、バス乗車前後の身支度や時間調整が無料になり、めちゃめちゃコスパが良いのです。それでいて最安値(2023年10月の料金)は、TDL~USJで3,600円! これは人気なわけだなあ~と思わず納得です。

ぜひアクアスターで、驚きのサービスと良コスパな夜行バス旅を楽しんでくださいね。

■運行情報

「アクアスター」を運行しているのは以下の路線です。

リンクからは高速バス比較サイト「バス比較なび」にて、詳しい停留所と料金を確認できます。

※取材協力/平成エンタープライズ

(陽月よつか)

情報提供元: バスとりっぷ
記事名:「 4列シートなのに驚きのくつろぎ感! 東京~関西を走る夜行バス「アクアスター」でキャノピーや低反発シートを堪能