まだ8月なので、紅葉なんてずっと先のことだと思っているかもしれませんが、山は平地よりもひと足早く秋がやってきます。関東近郊でも9月中旬から色づき始める山もあり、そろそろ登山道具やウェアを揃えはじめても早すぎるということはありません。

そこで今回は9月から紅葉を楽しめて、比較的アクセスもしやすい山をご紹介します。これから秋登山の計画を立てるという人は、ぜひ参考にしてください。気がついたら紅葉のシーズンが終わっていたなんてことのないように注意してください。

標高の高い山は平地よりも早いタイミングで秋がやってきます


針葉樹と広葉樹のコントラストが美しい「黒岳」

黒岳は北海道の中心に位置する日本百名山・大雪山を構成する山のひとつで、ロープウェイとリフトを使うことで簡単に標高1,520m(7合目)まで登れます。北海道の山らしく針葉樹と広葉樹のバランスがよく、ところどころに見える深い緑がより紅葉の美しさを引き出してくれます。

ロープウェイ乗り場までJR石北本線上川駅からバスが出ているので、アクセスしやすいのも黒岳の魅力。見頃は9月中旬頃ですが、9月上旬から色づき始めるので、紅葉を先取りしたいという人は、少し早めに予定を組んでみるのもいいかもしれません。

都道府県:北海道
標高:1,984m
ルート長(往復):約4.6km(七合目リフト駅往復)
紅葉の見頃:8月下旬~10月前半
アクセス:JR石北本線「上川」駅からバスで約30分「層雲峡」下車、「層雲峡」駅から大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイで「黒岳」駅下車+展望台より黒岳リフト

北海道ならではの大自然が目の前に広がります


紅葉の迫力に圧倒される「栗駒山」

栗駒山は東北有数の紅葉スポットのひとつで、9・10月になると全国から多くの登山者が集まってきます。このため、紅葉シーズンの土日などの休日はシャトルバス(有料)が運行しており、マイカーがない人でも赤とオレンジに染まった絶景を満喫できます。

定番はいわかがみ平から中央コースを登るコースですが、人の多さを回避したいなら、JR東北新幹線「一ノ関」駅から須川高原温泉にバスで向かい、そこから山頂を目指すのもおすすめです。紅葉の見頃は9月中旬から始まりますが、山全体が色づくのは9月下旬以降になります。

都道府県:岩手県・宮城県・秋田県
標高:1,626m
ルート長(往復):約5.8km(中央コース往復)
紅葉の見頃:9月中旬~10月中旬
アクセス:JR東北新幹線「くりこま高原」駅からシャトルバスで70分「いわかがみ平」下車
※シャトルバスはシーズン中の土日祝のみ運行予定

どこを切り取っても画になるのが栗駒山の紅葉の魅力


湿原全体に広がるクサモミジが美しい「田代山」

田代山は山頂付近が湿原になっている山で、標高は2,000m以下ですが珍しい高山植物なども楽しめます。紅葉の見頃は9月下旬~10月中旬とやや遅めですが、湿原全体に広がる黄金色のクサモミジ(草紅葉)を楽しめます。気温がそこまで低くないのも嬉しいポイントです。

ただしアクセスがしづらく、基本的にはマイカーで猿倉登山口まで向かうことになります。季節によってはタクシーが送迎してくれるツアープランが用意されていますが、自分のペースで登山を楽しみたいなら、登山仲間と車に乗り合わせて向かうのがおすすめです。

都道府県:福島県
標高:1,971m
ルート長(往復):約5km(猿倉登山口往復コース)
紅葉の見頃:9月下旬~10月中旬
アクセス:会津鉄道・野岩鉄道「会津高原尾瀬口」駅からタクシーで80分(※要予約)

田代山では湿原に広がるクサモミジを満喫できます


手軽に挑戦できる標高3,000m超の信仰の山「立山」

立山は標高3,015mの百名山で、3,000mを超えているとなると難易度が高そうに思えますが、立山アルペンルートを使うことで簡単に2,450mまで上がれます。登山経験が浅くても、装備さえしっかりしておけば、問題なく登れます。

9月上旬から中旬にかけて徐々に山が色づきはじめて、9月中旬から10月上旬頃にかけて見頃になります。気をつけてほしいのはとにかく寒いということで、しっかりと寒さ対策をしておくことです。9月の室堂は平均気温が13℃ですので、冬の準備をして挑みましょう。

都道府県:富山県
標高:3,015m
ルート長:約8.1km(周回コース)
紅葉の見頃:9月中旬~10月上旬
アクセス:富山地方鉄道立山線「立山」駅」から立山アルペンルートで約60分「室堂ターミナル」下車

標高3,000mの世界に広がる紅葉は必見

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 山は秋がひと足早くやってくる!9月に紅葉を楽しめるおすすめの山4選