アシックスが新疆での強制労働による生産が疑われる「新疆綿」をめぐる問題に直面していることから、オーストラリアオリンピック委員会(AOC)にも批判が及んだ。
AOCのイアン・チェスターマン副委員長は、「豪選手団のユニホームに、その地域(新疆)産の綿が一切使われていないと保証された」と述べた。
アパレル大手各社は最近、強制労働による生産が懸念される「新疆綿」の調達をやめると発表した。
しかし、アシックスは当初、中国という巨大市場を失うことを恐れ、「新疆綿を購入して支え続ける」と中国のソーシャルメディアでコメントしていた。
アシックスの広報は31日、当初のコメントは本社が許可したものではなく、会社としての立場を示すものではないとAFPに語った。「人権を尊重し、環境基準を満たせるよう、取引先と緊密に連携できるよう全力を尽くす」
共産党機関紙・人民日報系の環球時報は30日、アシックスが当初のコメントを撤回したことで、中国で不買運動の対象に加わり「壊滅的損失」を被っていると報じた。
人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)豪支部代表のエレイン・ピアソン氏はAFPに対し、「新疆から綿を調達している企業製のユニホームを着たいという選手は、オーストラリアにいないだろう」と述べた。
中国産の綿は、世界の生産量の約20%を占めているが、その90%は新疆産とみられている。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/04/01-11:55)
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記事名:「 豪、アシックス製五輪ユニホーム発表 「新疆綿」騒動の渦中に 」