研究対象となったサメの化石は2012年、メキシコ北東部の化石の宝庫バジェシージョで発見された。「Aquilolamna milarcae」という学術名を持つこのサメは、全長約1.65メートルで、ひれの先端から先端までの長さは1.9メートル。約9300万年前に生息し、プランクトンを餌にしていた。
「イーグルシャーク」の異名を持つこのサメは、今日のエイのように、翼のような極度に長い胸びれを持っていた。
論文の著者らは、この「奇妙な」サメはおそらく非常にゆっくり泳ぎ、餌を追い求めることはできなかったのではないかと指摘する。
フランス国立科学研究センター(CNRS)とレンヌ第1大学に所属する筆頭著者のローマン・ブロ氏はAFPに「グライダーにたとえるといいかもしれない。(中略)速く泳いで捕食するには全く適していなかった」と語った。
骨格から歯が一切見つからなかったことは、歯が非常に小さいか完全に失われていたことを示唆している。大きな頭部と考え合わせると、「捕食動物というよりむしろプランクトンを食べる魚」だったとブロ氏は説明。「イーグルシャークは徐々にマンタに取って代わられた」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/03/19-17:58)
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記事名:「 翼のような胸びれ持つ「イーグルシャーク」 太古の新種ザメ発見 」