アーダーン氏は、オークランドで最近確認された感染者の一部に、感染拡大予防の隔離措置を無視したり、接触者追跡調査の際に行動歴をすべて申告しなかったりする違反行為が複数あったと指摘。こうした行為が1か月間で2度目となるロックダウンにつながったと批判した。
「その代償を、私たち全員が払っている」とアーダーン氏は述べ、「誰もが怒っている。(中略)それは私も重々承知している」といら立ちを見せた。
人口約500万人のニュージーランドで、新型コロナウイルスによる死者は26人にとどまっており、アーダーン氏の対応は多方面から高く評価されている。
しかし、アーダーン氏はウイルスの封じ込めには国民全員の協力が必要だと訴え、「それが、規制に従わない家族や同僚を叱ることと同義ならば、私たちはそうすべきだ。思いやりを持ちつつ、そうしなければならない。そうしてほしい」と呼び掛けた。
ニュージーランド当局には規制違反者に強制措置をとる権限があるが、航空機や公共交通機関でマスクを着用していなくても、罰金を科された人は今のところいない。
取り締まりを強化する必要性について記者団に問われたアーダーン氏は、警察が判断することだとして、「法の執行を決定するのは政治家ではない。それが正しい」と答えた。一方で、「法令上の規定はある」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/03/02-15:02)
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記事名:「 コロナ規制の違反者「叱って」 NZ首相が国民に訴え 」