「果物の王様」と呼ばれるドリアンは、東南アジア一帯に生育しており、苦くて甘い味と、クリーミーな食感が人気だ。だが、嫌いな人は強烈なにおいを生ごみのようだと評しており、多くのホテルや公共交通機関で持ち込みが禁止されている。
マレーシアの最初のロックダウンは、ドリアン消費にあまり影響しなかった。しかし、新型ウイルスの感染が再拡大したため、当局は長期間にわたる新たなロックダウンを実施した。これにより経済が再び悪化し、ドリアン産業も大きな打撃を受けた。
ドリアン屋台からは客がいなくなり、売り上げは急激に落ち込んだ。
ドュライ・フルーツ・エンタープライズの貿易・経営部門責任者、エリック・チャン氏は、「昨年と比較すると、国内の売り上げは良くない」とAFPに語った。
収穫したドリアンの大半は、新型ウイルスが最初に確認されたが流行を抑え、再び経済が成長をしている中国に輸出される予定だ。
トップ・フルーツのタン・スー・シアン社長は「もし輸出がなくなれば、あるいは輸出向け在庫がなくなれば、業界全体が崩壊する」と述べた。
ドリアンの輸出は、中国での需要増加に合わせ過去10年で爆発的に拡大し、1キロ当たり60リンギット(約1600円)以上で取引されている。
以前は果肉やペーストに限られていたが、中国当局が2019年に丸ごとの冷凍ドリアンの輸入を許可したことが、輸出をさらに後押しした。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/02/18-09:46)
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記事名:「 ロックダウンでドリアン消費に陰り 中国依存高まる マレーシア 」