華氏の発言は、中国政府が「戦狼」外交を展開していると指摘したドイツメディアの報道を受けたもの。戦狼という名称は、ランボーをほうふつとさせる特殊部隊の隊員が外国の傭兵(ようへい)部隊と戦う大ヒット中国映画に由来する。
中国の外交官らは昨年から、皮肉なことに国内では使用が禁止されているツイッターを使って、自国を擁護、宣伝している。
しかし、華氏は10日の定例記者会見で『ライオン・キング』に言及し、中国の外交官を戦狼と呼ぶ人々は、さまざまな嫌疑をかけられ、あらゆる非難を浴びながら成長したかわいいライオンのシンバについてどう思うだろうかと発言。
「中国に濡れ衣を着せる人々はオオカミやトラのように振る舞うことが許されるのに、中国は物言わぬ子羊であらねばならないのか?」と華氏は述べ、中国外交官らの攻撃的な発言を擁護。中国の戦狼外交に対する批判は、中国脅威論の表れにすぎないと切り捨てた。
華氏はさらに、「中国は積極的にもめ事を起こすことはないが、もめ事を恐れていない。強要や脅迫に屈することもない」と述べた。
中国の「戦狼」外交の一例とされるのが、最近のオーストラリアに対する攻撃だ。豪軍がアフガニスタンで民間人らを違法に殺害したとされる問題をめぐり、中国の報道官は、豪軍兵士がアフガンの子どもの喉に血まみれのナイフを突き付けている加工画像をツイッターに投稿。
オーストラリアのスコット・モリソン首相は、「言語道断」などと非難し、中国政府に対して公式な謝罪を要求した。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2020/12/11-14:28)
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記事名:「 「中国は戦狼ではなく獅子王」華報道官が批判一蹴、中国脅威論の表れ 」