~やってしまいがちな調理法で火災の危険性を検証しました~



2022年9月1日

製品評価技術基盤機構



 独立行政法人 製品評価技術基盤機構(以下、NITE(ナイト)) [理事長:長谷川史彦、本所:東京都渋谷区]と、クックパッド株式会社(以下、クックパッド)  [代表執行役:岩田 林平、本社:神奈川県横浜市]が、毎日の料理を安心して楽しんでいただくために、2022年7月5日より協業を開始しました。

 本プロジェクトおいて、料理中に起こる事故の再発・未然防止に向け、ご家庭で料理を行う際に起こりそうな事故について実証実験を行い、その危険性を検証します。

 第1弾となる今回の実証実験では、「ご家庭での揚げ物調理中に起こりそうな事故」をテーマに検証し、「蓋をして揚げ物をすること」と「少量の油で揚げ物をすること」で火災に至る危険性があることを確認しました。そこで、揚げ物調理時の発火や火災の事故防止に向けた注意喚起のために、実証実験の結果を公表いたします。

 今後も、NITEとクックパッドは調理中に起こりそうな事故について、その危険性を実証実験により検証し、注意が必要な情報が得られた場合、両者の公式SNSやクックパッドニュースから発信し、事故の再発・未然防止に貢献します。



 

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208295593-O8-d7TUq95T

 







【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208295593-O1-Bh59276M

※実証実験は、NITEの試験室にて、十分な安全性を確保した上で実施しました。



 今回の実証実験では、揚げ物調理を行う際に、やってしまいがちな調理法(15パターン)を用いて、発火に至るかの検証を行いました。実験15パターンのうち、10パターンの検証では安全機能が作動し発火には至りませんでしたが、残り5パターンの検証では調理中に発火がおこり、揚げ物調理を行う際の注意点が確認できました。

  実証実験の結果に基づき、揚げ物調理をする上で気をつけるポイントについてご紹介いたします。



(※1)コンロの温度調整機能 (過熱防止センサー) や炎検知センサーなどです。



 

【実証実験の内容】



【検証1】26cmのフライパンに150ml (油の深さ:3mm程度) の油を入れ、蓋をして加熱する



【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208295593-O2-Q7p163Fv



 実証実験では、油の発火温度(約370度)に達していても、蓋が発火に必要な空気(酸素)を遮断して、発火はしませんでした。しかし、油温が400度を超えたあたりで蓋を取り外したところ、蓋を開けたとたん一気に空気(酸素)が流れ込み、発火しました。揚げ物調理中に蓋をするのは大変危険です。



 

【検証2】26cmのフライパンに150ml (油の深さ:3mm程度) の油を加熱し、冷凍ポテトを入れ、蓋をしたまま揚げる



【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208295593-O3-WN91budD



 実証実験では、蓋をした状態で揚げ物をすると、時間の経過とともに冷凍ポテトに含まれる水分が蒸発し、蓋の裏に大量の水滴が付いている様子が確認できました。

 蓋をあける際に、蓋に付いた水滴が油の中に落ちると、水蒸気爆発により高温の油が周囲に飛び散って、火傷をする危険があります。

 また、一度蓋をあけて大丈夫だったからといって、再度蓋をして加熱を続けるのも危険です。



 

【検証3】26cmのフライパンに600ml (油の深さ:2cm程度) の油を加熱し油温340度で蓋をする



【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208295593-O4-sdHqly6L

 

 油の温度が上がり、約250度を超えると通常は油煙が発生します。

 実証実験では、蓋をしていると油の温度が上がりやすくなる上、蓋により油煙が外に出ずに、中の状態が見えにくくなりました。

 そのため、油が発火する温度(約370度)に達する前に、過熱に気づくのが遅くなってしまいます。蓋がガラス製でも煙が充満してしまうと、発煙に気づきにくいので蓋をするのは危険です。



 

【検証4】26cmのフライパンに500ml (油の深さ:1.5cm程度) の油を加熱し、新聞紙で蓋をする



【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208295593-O5-l53oguct



 実証実験では、IHクッキングヒーターで加熱し、油温が約360度に達した時、新聞紙の端が発火する様子が確認できました。

 IHクッキングヒーターも加熱によって油の発火温度(約370度)に達すると、フライパンや鍋の中の油だけで発火し火災を引き起こすことがあります。

 また、火を使わないという安心感からか、新聞紙を蓋やシートがわりにして油はねを予防する人もいらっしゃいますが、発火するおそれがあります。



 

【検証5】蓋をせず、26cmのフライパンに少量の油(150ml-250ml (油の深さ:3mm-1cm程度))で揚げる



【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202208295593-O6-129q6SQ2



 実証実験では、蓋をせず少量の油(150ml-250ml)で揚げたところ発火しました。

 蓋の有無にかかわらず、油が少ないとIHクッキングヒーターやガスコンロの安全機能がうまく働かずに発火する場合があります。

 IHクッキングヒーター、ガスコンロともに、揚げ物をする場合の最低油量が決められています。取扱説明書をよく確認してください。もし、揚げ焼きをする場合は、フライパンから目を離さず調理をすることが大切です。



 

【揚げ物調理をする上で気をつけるポイント】

​・揚げ物中に蓋をしない

 蓋をすることで、油の温度が上がりやすくなる上、蓋により油煙が外に出ずに、油が発火する温度に達する前に、過熱に気づくのが遅くなり、発火や火災のおそれがあります。揚げ物調理中に蓋をするのは大変危険です。



・コンロの取扱説明書の油の量を守る

 取扱説明書に安全上の注意や、揚げ物については最低油量の記載があります。

 油の量が少なかったり、減ってきたりすると、発火や火災の原因となります。また、フライパンなどの底が広い鍋で揚げ物をする際は、油の深さが足りないと、発火や火災のおそれがあります。

 揚げ物調理に限らず、コンロを使用する際は取扱説明書をよく読んでから調理してください。



・火をつけたまま離れない

 特に揚げ物調理中は、調理中のものが燃えるなど、火災の原因になります。コンロから離れる時は一旦火を消してください。



 

 ▼YouTube NITE official せいあんチャンネル▼

唐揚げ、フライドポテト、エビフライ・・・揚げ物料理って美味しいですよね~ お手軽なフライパンで揚げ物することもあると思いますが、そんな時、気になるのが「油のトビハネ」です! 油がとんでこないようについ蓋をしたくなりますが、・・・ この「揚げ物中に蓋をする」行為、めちゃくちゃ危険なんです!!



【動画:https://www.youtube.com/watch?v=S9IkVPYi4Yk



 

 >>7月5日配信の「NITEとクックパッド協業開始」のプレスリリースはこちら

 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2022fy/prs220705.html



 

【今後の展開について】

■実証実験

・第2回 2022年秋「栗を調理時の爆発可能性についての検証」

・第3回以降 実施内容および時期検討中

 実証実験により危険性が確認されたケースは、以下のNITEおよびクックパッドが運営する媒体により、周知を行います



■発信媒体

【NITE】

・NITE 公式Twitter  

 (@NITE_JP) https://twitter.com/NITE_JP   

 #料理の安心 #キケンを知らせナイト 等のタグで発信します

・YouTube NITE official https://www.youtube.com/c/nite_JAPAN



【クックパッド】

・クックパッド 公式Twitter  

 (@cookpad_jp)https://twitter.com/cookpad_jp   

 #料理の安心 #キケンを知らせナイト 等のタグで発信します



・「料理の安心」プロジェクト

 利用者の方から、生活の中でうまれた料理の安心・安全にまつわる疑問を、お寄せいただき、クックパッドでも 注意が必要な食材や調理法などの情報を様々な方法で集めています。  

 そして集めた疑問や情報について、行政機関や専門家などから発信されている情報・知見をもとに、リスク有無や影響等を確認しています。得た情報・知見をもとに、クックパッドニュースや、料理の安心コンテンツなどを通じて利用者の皆様に情報を届けています。

 ・料理の安心コンテンツ https://cookpad.com/cooking_supports

 ・クックパッドニュース 知って安心!料理の安心 https://news.cookpad.com/articles/series/1242 



 

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センターの概要

 NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。

 製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。



【動画:https://www.youtube.com/watch?v=_ESRXRT3mZ4



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 【NITEとクックパッド協業】揚げ物調理における「蓋の使用」の危険性検証 (実証実験 第1弾)