11日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比21.11ポイント(0.58%)安の3589.75ポイントと3日ぶりに反落した(上海A株指数は0.58%安の3762.65ポイント)。


様子見ムードが漂う流れ。中国・香港は週明けの14日、端午節でマーケットが休場となる。また16日には中国の5月経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が発表される予定だ。5月の中国金融統計上振れ、米金融緩和の長期化観測などを好感した買いが先行したものの、上値は重く、上海総合指数は程なくマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)


金融株が下げを主導。招商銀行(600036/SH)が3.1%安、興業銀行(601166/SH)が2.1%安、中国人寿保険(601628/SH)が3.9%安、中国太平洋保険(601601/SH)が2.1%安、中信建投証券 (601066/SH)が3.8%安、中信証券(600030/SH)が2.8%安で引けた。


食品飲料や小売の消費関連株もさえない。乳製品グループ大手の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.9%安、白酒最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が2.7%安、醤油メーカー中国大手の仏山市海天調味食品(603288/SH)が1.1%安、スーパーマーケットチェーンの上海百聯集団(600827/SH)が1.8%安、民営スーパーの永輝超市(601933/SH)が1.5%安と値を下げている。医薬品株、インフラ関連株、防衛関連株、不動産株、素材株の一角なども売られた。
半面、石油・石炭株は物色される。中国石油天然気(601857/SH)が5.7%、中国石油化工(600028/SH)が1.8%、永泰能源(600157/SH)が0.6%ずつ上昇した。


自動車株もしっかり。広州汽車集団(601238/SH)が4.4%高、長城汽車(601633/SH)が4.3%高で取引を終えた。半導体株、海運株、公益株も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.92ポイント(0.36%)安の256.57ポイント、深センB株指数が0.36ポイント(0.03%)安の1168.94ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 11日の中国本土市場概況:上海総合は0.6%安で3日ぶり反落、金融セクター下げ主導